庭師とめぐる庭めぐり~松花堂つばき展&京都一の桜の名所・原谷苑~

3月の末日、丁度サクラが見頃の頃、京都へお花見に行ってまいりました。

訪れたのは以前も記事にした松花堂と、京都一サクラが美しいといわれる原谷苑。

今回はこの2つの庭めぐりをレポートしていきます。

松花堂つばき展

まず訪れたのは松花堂。

松花堂の詳しい説明は以前の記事で書いたので省きます。

この時松花堂ではつばき展が開催されており、それを目当てにきました。

つばき展開催中の園内は、様々な品種のツバキの花と竹細工で彩られます。

花の様に見える、竹を編んだつくっている竹細工。

簡素ながらも一工夫が施された竹細工たちは、全てシルバーさんの手づくりだそうです。

以前訪れたときは古くなっていた扇垣は、ピカピカの青竹に新調されていました。

全くシルバーさんの自由な発想力には脱帽です。

切る、組む、並べる、曲げる、編む。竹の特性を活かしたユニークな竹細工たち。

よく見ると粗がありますが、それがまた楽しんでつくっている感がでていて逆にいいです。

現代の庭師よりもよっぽど庭師っぽいことしているなあと少し羨ましくも思いました。

見事に咲いたシダレザクラの下にもおもしろい竹細工がありました。

建物内には、ツバキの品種が並べられていたり、ツバキを使った生け花やアート作品が展示されていました。

これらのアート作品はシルバーさんではなくその道のプロの方々が出展しています。

 

お茶を点てる茶筅のような形をした竹細工もありました。

以上、松花堂つばき展でした。

このつばき展、というかシルバーさんからはたくさんのことを学ばせてもらいました。

ここは私にとってなぜ自分が庭師になったのかを問いただしてくれる場であり、単純に花の美や竹の技を楽しむと同時に庭師としての焦燥感を覚えさせてくれました。

これに習って、私が毎週管理させて頂いている庭では水鉢にツバキを飾るようにしています。

松花堂つばき展から学んだ最も実践的なことは、「園内のものを無駄にせず最大限効果的に使うおもてなしの心」。これに尽きます。

シルバーさんと競う訳じゃないですが、見せられてばかりではやっぱり悔しいので今まで私がつくってきた竹細工たちをちらっと載せて終わりにします。

原谷苑

原谷苑は京都市内の北、金閣寺よりも更に山を北に越えたところにあります。

近年一般公開されたそうで、噂がどんどん広がり今では京都随一の桜が楽しめる場所として知られるようになりました。

園内には数百本の桜の木が植わり、桜以外にも様々な花木で埋め尽くされているのでまさに百花繚乱の桃源郷。

ツツジとシャクナゲの交配種、吉野ツツジ

アセビ

レンギョウ

ユキヤナギ

ヤマブキ

シャクナゲ

ミツマタ

モミジも植わっているので、見どころは桜だけでなく秋には紅葉も楽しめます。

ただ、庭の骨格となる石が一切見当たらず、庭園ではなくあくまで農園、さくら園なのでご注意を。

ただ単に満開のサクラの下でお花見を楽しむのには最高のスポットだと思います。

その代わり入苑料はお高く、アクセスが悪く、人も混雑しています。

それでもサクラを楽しみたいという方には、ぜひおすすめしたい場所です。

 

記事・・・飛田亮

庭師とめぐる庭めぐり~竹と椿の名勝・松花堂庭園【後編】~

前回に引き続き、京都府八幡市にある松花堂庭園をレポートしていきます。

松花堂庭園に行ってみた【後編】

梅隠につづき2つ目の庭園茶室「松隠」です。

梅隠よりも格式高い感じがしました。

松隠の前にある蹲踞の周りには背の高いダイスギがたくさん植わっていました。

ダイスギの歴史は室町時代にまで遡り、京都・北山で生まれました。

関東育ちの私としては初めてダイスギを目にしたときはこんなスギもあるのかと衝撃を受けたものですが、京都の庭には欠かせない存在です。

そばにはちょっとした梅園があり、紅白のウメがきれいに咲いていました。

しかし、梅園の中に一本だけ気になる存在が・・・。

素知らぬ顔で「ウメモドキ」が紛れ込んでいました。

ウメモドキはウメとは違いモチノキ科の植物で、葉や花の形がウメに似ていることから名付けられたとされています。

ウメの中にウメモドキを植えたユーモアに感服です。

年季の入った枝折り戸。

先日枝折り戸の作成に挑戦したばかりだったので、自然と注目してしまいます。

朽ちかけでも充分風情がありました。

錠前の箍(たが)はツルを編んでつくられていました。

編み方が少し難しいため竹でつくっているところは少なくなっていると聞いたことがありますが、本当なのかもしれません。

3つ目の庭園茶室「竹隠」です。庭園茶室は園内に3つ、「松竹梅」でおめでたいですね。

竹隠の周りにはその名の通り様々な種類のタケやササが植えられています。

なかでも竹の中で最も美しいとされる「キンメイモウソウチク」が植わっていて驚きました。

モウソウチクの突然変異で、西日本に数か所しか発見されていない希少な種です。

綺麗なものだと金色と緑色の市松模様を描くといわれています。

寒竹あやめ垣。

萩小松明垣。

萩穂垣。

袖垣の種類も豊富で、見ていて飽きません。

茶室の入り口には竹の節を用いて優美な連峰が描かれていました。

こういうのを見たときに、日本文化の素晴らしさを実感します。

ホウオウチクの生垣。

ホウオウチクはガーデンポーターでも商品として扱っていますが、生垣になっているものは初めて目にしました。

奥の背の低い竹垣は金閣寺垣です。

少し進んだところにある芝生広場には、大きなシダレザクラがありました。

満開の時期にもう一度来てみたいものですね。

足元には面白い竹垣があるのも注目です。

光悦寺垣に似た竹垣で、2つ並んでいるからか看板には「双竜垣」と書かれていました。

カーブの美しさが引き立つ竹垣で、思わず間を通りたくなりますね。ちなみに奥はトイレです。

園内には竹でつくられた案内がいくつもあり、ぶら下げたものが風で飛ばないよう小枝を刺すなど工夫してありました。

こういう細かなところにもセンスが光ります。

椿園に向かう途中、桂離宮で有名な桂垣がありましたが、看板には「昭乗垣」と書いてありました。

どうやら竹穂の並べ方が松花堂庭園オリジナルのものだそうです。

こちらが椿園。

まだちょっとだけ時期が早かったのですが、いくつか咲いていて十分楽しめました。

中には一見ツバキには思えない珍しい品種のものもありました。

草庵茶室・松花堂のある内園に進んでいきます。

薄べったい変わった形の石灯を発見しました。思わず顔がほころびます。

藤棚かと思いきや、絡んでいるのはフジではなくムベでした。

竹垣に使われていたツルも、もしかしたらフジではなくムベのツルかもしれませんね。

こちらが草庵茶室・松花堂。

竹の網代張り天井に描かれた太陽と鳳凰が印象的でした。

松花堂の前にはナギが数本植わっていました。

日本庭園で目にするのは珍しく、庭木仕立てになっていたのが新鮮でした。

ちなみに松花堂の躙り口の側には可愛らしいハート形の窓があります。

実はこれ、ハートではなく「猪目(いのめ)」という伝統的な文様なんです。

時折神社やお寺でも目にすることがありますが、魔除けの意味が込められているそうです。

 

以上、松花堂庭園を紹介してきました。

行った後から知ったのですが、松花堂庭園では毎年春につばき展なるものを開催しているようで、その期間は園内が美しい椿や竹細工で装飾されるそうです。

今年2018年のつばき展は3/30~4/1なので、気になった方はこの期間に訪れることをおすすめします。

すっかり松花堂庭園のファンになってしまった私もつばき展を見に再度赴く予定ですので、またその時は記事にしたいと思います。

ちなみに庭園の隣にある松花堂美術館では、きれいな昭乗垣をじっくりとみることができるのでおすすめです。

記事・・・飛田亮

庭師とめぐる庭めぐり~竹と椿の名勝・松花堂庭園【前編】~

先日、京都府八幡市にある松花堂庭園に行ってきたのでレポートしていきます。

松花堂庭園は江戸時代初期の僧侶で、当時の文化人たちの中心的存在でもあった松花堂昭乗(しょうじょう)にゆかりのある庭園です。

園内には様々な種類の竹や椿が植栽され、「史跡 松花堂」など文化財のみどころもたくさん。

京都には名だたる名園たちが勢揃いで、私も数々の庭を見て回ってきましたがこの松花堂庭園にはかなりの感銘を受けました。

京都市内からもそれほど遠くないので、京都観光に来た際にはぜひおすすめしたい松花堂庭園を紹介していきます。

松花堂庭園に行ってみた

やってきました松花堂庭園。

京都駅から車で2~30分程の距離にあります。

庭園受付の建物にはあまりみられない仕上げ方の塗り壁が。

これは短冊形が幾重に折り重なっているように見える「スパニッシュ仕上げ」です。

日本庭園にスパニッシュ。これはなかなか斬新でおもしろい試みですね。

ガッチガチの伝統文化に固執しない、ユニークな心もちの方が管理してらっしゃるようで好感度アップです。

!?

入園してすぐ目に入ってくる光景。

美しい庭園であることは間違いないのですが、それ以上に気になってやまないのが謎の竹のオブジェ。

一目散に駆け寄り、思わず感嘆の声をあげる私。

これは創作垣でしょうか。綺麗な扇形をしているので扇垣とでもいうのでしょうか。

このユニークな発想、そしてそれをこんな格式高い名勝庭園でやってしまうダイナミックさに度肝を抜かれました。

すごいぞ松花堂庭園。

照明の足元には竹を使った小洒落た工夫がなされています。

園内にはこのように様々な種類の竹垣や竹細工が庭園美をよりいっそう惹き立て楽しませてくれます。

また、ここは竹の植物園だっけ?と見紛うほどに多種多様なタケが植えられており、竹マニアにはたまらない様相を呈しています。

例えばまず最初に出迎えてくれるのがこのホウライチク。

どういうわけか根っこの塊が地表に隆起し、生命力溢れる力強い姿に。

園内にはこのようなマニア垂涎ものの竹たちが出迎えてくれるのです。

さて、入園してすぐ右手からずーっと奥まで竹林が続き、それを横目にしばらく散策していきます。

黒く照り輝き、すらーっと細い幹が美しいクロチク林。

こちらは亀甲状の節が独特な雰囲気を醸し出すキッコウチク林。

様々な種類の竹林を見ながら歩いているだけでも飽きません。

竹の結界は、竹の枝部分を切らずにうまく使ってつくられていました。

素材の良さを最大限に使うものづくりの素晴らしさを、結界一つから教わるとは思いもよりませんでした。

ここでちょっと面白いものを発見。

わかりますか?ヒントは岩の上です。

なんと岩の小さなくぼみからマツの幼木が育っているではありませんか。

初めつくりものかと思いましたが本物です。

どうやって生えたのか、なぜ元気に育っているのか不思議で仕方ありません。

園路の左手には池泉が流れ、コイが優雅に泳いでいました。

コイをいたわる様に池の中にも竹をうまく活用していたのが印象的でした。

池泉の水を逃がすオーバーフローだと思いますが、コイが万が一落ちていってしまわないように竹の柵が設けられていました。優しい。

これは何故池泉に井戸ぶたが?と思いましたが、コイの隠れ家になっていました。優しい。

ひょっこり顔を出すコイたちが可愛らしく、コイの魅力をより引き出すアイテムとしても機能していました。

奥の方まで進むと、少し雰囲気が変わって茶室が見えてきました。

茶室の前にちょっと苔タイム。

庭園茶室「梅隠」。

茶室の前ではウメの花がちらほらと咲いていました。

茶室の袖垣には、萩の枝でつくられた光悦寺垣。

下地は丁寧に竹でつくられていて感動。

組子の結びにはシュロ縄ではなくツルが使われていました。

洋風の庭にも合いそうなナチュラルな垣根です。

茶室の周りにはツバキや、

アセビなどの花木が植えられています。

アセビは紅白で並んで植えられていました。

綺麗に苔むした手水鉢。

実は水琴窟になっており、地面に刺さった竹筒に耳を傾けると水滴の音が響きます。

一滴の水音で大海を、森羅万象を想起させるまことに日本的な仕掛けですね。

枯山水もそうですが、私たちの自然を求めてやまない根源的欲求が庭園においても水の要素を欲するのは必然だったでしょう。

しかしそれをここまで美的に表現した先代の発想に感服しますし、同時に現代の庭師としての焦りも覚えます。

茶室の裏手には丁寧につくられた建仁寺垣や竹穂垣がありました。

あまり人目の付きそうのないところでもぬかりない仕事ぶり。

延べ段も美しくつくられていました。

かなり裏手にあったタラヨウの木。

タラヨウの葉裏を強くなぞると変色し文字が書けるので「ハガキ」の語源となった木とも言われています。

こんな裏手まで散策に来るのはなかなかの庭園好き、植物好きだからでしょうか、葉っぱにはメッセージがたくさん書かれていました。

しかし、中には普通にペンで書いてあるものもあっておもしろかったです。

 

続きはまた来週、後編にてお送りします。

記事・・・飛田亮

庭師とめぐる、庭めぐり〜京都駅すぐの日本庭園・渉成園〜

今回は京都の日本庭園、渉成園(しょうせいえん)を紹介していきたいと思います。

渉成園は京都駅から徒歩10分程の距離にあり、ブラリと気軽に立ち寄れるのが魅力です。

京都洛北の詩仙堂を開いた石川丈山が作庭したと伝えられる池泉回遊式庭園で、駅の近くの割には園内は広くてびっくりしました。

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京都駅前の市街地の中に突如として現れる渉成園。西門が入り口となっています。

アクセスしやすい環境もあってか海外からのお客さんがたくさん訪れていました。

京都の名の通った日本庭園の多くは市外の山の近くにあるイメージが強いので、市街地にあるのも面白く感じます。

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入ってすぐにあるシダレザクラ。

訪れたのは3月の下旬だったので、やっと小さな蕾が膨らみはじめたかな?という具合でした。

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渉成園には、他の庭園ではあまり見られない珍しい木が植えられていました。

上の写真は入口受付前にあった鉢植えです。

緑色をした幹枝に、鋭く長いトゲが特徴です。

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この木は、カラタチというミカン科の植物です。

昔はよく生垣として使われていたそうですが、今では全然目にしませんね。

カラタチは漢字で「枳殻」、キコクとも読みます。

渉成園には枳殻邸(きこくてい)という別名があり、昔はカラタチの生垣で囲まれていたことから名付けられました。

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それにちなんで今でも石垣の前や駐車場の脇に植えられています。

なるほど、こんなにトゲトゲだと泥棒も入る気は失せると思います。

現代であまり見なくなったのは安全面の問題でしょうか。

間違えて生垣に突っ込んだら大ケガしてしまいますからね。

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ちなみに駐車場は遊び心でいっぱいでした。

瓦を使ったモニュメントが見ていて楽しいですね。

しかし石積みに瓦を被せる発想はなかったです。なんだかかわいく感じます。

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西門を入ってすぐに目の前に立ちはだかる高石垣。

石橋に使えそうな長い切石や、礎石、石臼、瓦などありとあらゆるものが詰め込まれています。

天端がガタガタだったり、前面がでこぼこして飛び出ていたりと石積みの基本を全く無視したつくりですが、見た瞬間笑ってしまうような良くも悪くも面白い石積みです。

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こちらは渉成園名物・亀の甲の井戸です。

亀の甲の部分が掘り込まれていて、中心に井筒が埋められています。

亀の形の石組はわりとよく目にしますが、井戸はなかなか珍しいのではないでしょうか。

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園内を流れる小川。

川底の色とりどりの小石と、水面がキラキラと輝いて綺麗でした。

カキツバタが良い感じに群生していて、咲いたらまた一段と美しくなりますね。

園内を流れる水流は琵琶湖疎水からの水が使われ、庭園の南側には印月池と呼ばれる大きな池泉が広がっています。

その印月池ですが・・・

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干からびていました!

池の水が抜かれ、池の底がパリッパリに節理ってました。

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それもそのはず。印月池に浮かぶ北大島にかかる侵雪橋が只今絶賛改修工事中でした。

なんとタイミングの悪い時に来てしまったのか。これではただの回遊式庭園です。

しかし、これも日本庭園における池泉の重要さに気づけたいい経験だったと自分に言い聞かせておきます。

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さて、侵雪橋亡き今北大島に行くにはこの回棹廊を渡っていかなくてはなりません。

中央は唐破風屋根で檜皮葺となっている印象的な木橋ですが、作られた当初は朱塗りの欄干を持つ反橋だったようです。

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北大島から印月池に向かって生える懸崖のマツ。

池があると大分見え方も違ったんでしょうね・・・。

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こちらは塩釜の手水鉢。

鎌倉時代につくられたとされ、渉成園で最も重要な景物の一つです。

全国の塩釜の手水鉢の本歌で石像宝塔の塔身をくり抜いて、手水鉢として使っています。

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こちらは獅子吼(ししく)と呼ばれる滝石組です。

日本庭園の滝石組といえば勢いよく流れ落ちる迫力あるものが普通ですが、湧き出る泉のような風情があります。

渉成園にはこういった地味に珍しい見どころが多いですね。

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このユニークな形をした楼門づくりの建造物は傍花閣(ぼうかかく)。

周りは桜並木になっているため、春にはその名の通りお花見が出来そうですね。

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裏側には蜂に注意と書かかれていました。

Be careful of the beeってちょっと面白いとおもうのは私だけ?

なにげにこの木柵、なぐり仕上げです。美しい。

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モクレン

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ミツバツツジ

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スイセン

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トサミズキ

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ボケ

以上、春の息吹を感じた渉成園でした。

渉成園は地味に珍しいところを見つけるのが楽しかったです。

きっと今頃はサクラが満開で橋の改修も完了しているのでしょうか。

いつかまた池のある時に訪れてみたい日本庭園です。

記事・・・飛田亮

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庭師とめぐる、庭めぐり〜日本一広大な日本庭園「栗林公園」後編〜

前回に引き続き、栗林公園をめぐっていきます。

早足で回ったのにも関わらず、皆さんに紹介したいところがたくさんの大ボリュームで整理が大変ですが、続きを書いていきますね。

↓前編はこちら↓

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栗林公園西端の石壁を経て道なりに進んでいくと、やたらとソテツが植えられている場所に出くわしました。

それも一本一本がかなりの大きさで迫力がすごいです。

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ソテツといえば沖縄や九州の日本庭園によく植えられていますが、このソテツたちも琉球産のもののようです。

葉が鳳凰の尾のようなので「鳳尾䲧(ほうびう)」と呼ばれています。

樹齢は300年以上で、香川県の天然記念物に指定されています。

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池泉は青く澄んでいて、鯉が泳いでいます。

池の底の丸石には苔が生え、モコモコした感じがおもしろいです。

この池泉の美しさも、栗林公園の魅力の一つですね。

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沢渡りの飛び石。

結構表面がツルツルしているので、わりとスリルがあります。

実は私、栗林公園を訪れたのは2回目なのですが、以前土砂降りにクロックスでここを渡った時は滑って池に落ちかけました。(笑)

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飛び石を渡ったところにある「掬月亭」。

ここでお抹茶を頂くことができますが、時間が無いので今回は断念。

きっと茶室から眺める庭も素晴らしいのでしょうね。

北側の庭は枯山水式となっており、周りを囲む竹垣は竜安寺垣です。

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樹形の整ったツガの巨木。

栗林公園にはマツの他にもかっこいい樹でいっぱいです。

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南湖越しに見る掬月亭。

ここでもマツの手入れをしていました。

絵になっていて滅茶苦茶かっこよかったです。

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園内の大きな見どころの一つ。「根上がり五葉松」です。

徳川家から賜った盆栽の五葉松が成長した姿とのことですが、こんなに成長するものなんですね・・・。

盆栽は根に観賞価値があるといいますが、まさにこの五葉松は盆栽の視点からも観賞価値ありまくりな素晴らしい逸品でしょう。

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南湖に浮かぶ島にはサツキツツジの刈り込みが。

この中に、ハート形に刈り込まれたツツジがあるのに皆さん気づきましたか?

これは剪定作業中に偶然できたもので、恋ツツジと呼ばれカップルに人気のようです。

こういう茶目っ気があるところもいいですね。

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ここは個人的に栗林公園内で最もおすすめしたいスポットです。

見てください。この色鮮やかな藻の大群を。

場所は「吹上」という園内の池泉の水を賄う水源から流れる小川なのですが、川一面が鮮やかな緑で覆い尽くされいるのです。

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この藻は水草アクアリウムなどでも良く使われる「リシア」という種で、プカプカ浮くことからウキゴケとも呼ばれます。

川底にはこぶし位の玉石がゴロゴロしているのですが、何故か赤みを帯びています。

その原因もやはり藻で、「ベニマダラ」という絶滅危惧種にも指定されている希少な種が自生するためです。

鮮やかな緑の藻とちらちら見え隠れする紅の藻が織りなす補色のコントラストは非常に美しい。

そんな藻のパラダイスと化している小川ですが、藻がこんなにも自生しているのは園内でここだけなんです。

それはなぜか。答えは吹上にありました。

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こちらが吹上。園内で唯一の湧水池です。

地中深くから伏流水が湧き出し、なんと400年間枯れたことがないのだとか。

そして水温は18度。一年中18度の水が湧き出し、流れていきます。

この環境が藻の生育には相性が良く、冬でも枯れることなく藻が生育できるのです。

ただし定期的に園内の清掃活動でリシアが除去されてしまうことがあるようなので、訪れる際はご注意を。

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しかしこの石、アザラシに見えるのは私だけでしょうか・・・。

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吹き上げを過ぎ、園内随一の眺望を誇る飛来峰へと登っていきます。

途中の階段、大木の根が這っています。こういうのツボです。

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こちらが飛来峰からの眺めです。

雄大な紫雲山を背景に、掬月亭や園内にある14の橋の中で最も大きい偃月橋が目下に広がり、雅趣に富んだスペクタクルを堪能できます。

飛来峰を降りたら、入り口の東門まで一直線ですが少しだけ寄り道して帰ります。

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物凄い枝ぶりのマツ。

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夫婦松。

左はアカマツなので女松。右はクロマツなので男松。

このクロマツ、かなり尻に敷かれてそうですね・・・。

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こちらは梅林橋。別名「赤橋」と呼ばれています。

園内唯一の朱塗りの橋で、緑の中の差し色として景を引き締める効果があります。

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さあ、東門まで戻ってきました。

最後はマツはマツでもヒマラヤスギでしめたいと思います。

実はヒマラヤスギはスギではなく、マツの仲間だってご存知でしたか?

葉っぱを見るとマツのようなチクチクした葉なのですぐわかると思います。

しかしなんとまあ巨大なヒマラヤスギ。かなりの迫力です。

栗林公園はなにからなにまでスケールの大きい、見どころ満載の日本庭園でした。

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以上、早足でしたが栗林公園を紹介してきました。

そのスケールと迫力に驚かされるおすすめの庭なので、ぜひ機会があれば行ってみてくださいね。

記事・・・飛田亮

庭師とめぐる、庭めぐり〜日本一広大な日本庭園「栗林公園」前編〜

かなり久しぶりの「庭めぐり」ですが、今回は香川県高松市にある栗林公園が舞台です。

今週、ブログを更新しませんでしたがそれには理由があり、香川県まで庭づくりの出張に泊まり込みで来ていたため更新する時間がなかったからです。

庭づくりはスムーズに進み、時間に空きが生まれ、現場近くの栗林公園を散策できたので今回はそのことを記事にしたいと思います。

栗林公園は国の特別名勝に指定されている日本庭園の中で最も広い面積を誇る、とてつもなく広い庭園です。

広いうえに見どころがありすぎる為、じっくり立ち止まって見ていては一日があっという間に終わります。

さすがに仕事で来ていたのでそこまで時間が取れず、早足で見て回ったので大雑把な紹介になりますがご了承ください。

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栗林公園東門。ここが正面玄関になります。

美しく立派に仕立てられたマツが顔を覗かせ、借景の紫雲山の迫力もすさまじい・・・!

入り口ですでにこのレベルです。

栗林公園は海外からの評価も高く、ミシュランの三つ星も獲得しているのだそう。

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入り口近くのクロマツ。圧巻の美しさです。

迫力のある大マツですが、小気味いい段々に仕立てられており実に優雅。

園内にはこのようなマツがゴロゴロしており、その数なんと1400本。

そのうち1000本が職人によって代々仕立てられてきました。

この記事にこれから度々マツの写真が出てきますが、それは1400本の中から私が気になったお気に入りのマツたちです。

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園内では主に芝が築山風に張られ、そこに樹木が植栽されています。

一般的な大名庭園といえばそうなのですが、他の大名庭園よりも園路と植栽地の境界がはっきりしているように感じられました。

園路の際をだいぶ盛り上げることでエッジが効き、そこが美観が整うポイントなのですね。

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いい枝ぶりのマツ発見。

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しばしマツ林を進む。

左が手入れされたマツ。右が手入れの入っていないマツ。一目瞭然ですね。

右のマツは園外との壁の役目を担っているのでしょうか。

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しばらく進むと梅林が見えてきました。もうかなり咲き始めていますね。

それもそのはず。香川県はとても暖かく、この日は日中12℃くらいのポカポカ陽気でした。

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見頃を迎えているウメがたくさん。

梅林はたくさんの人が写真を撮ったりと賑わっていました。

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こちらが香川県の梅の標本木。栗林公園の梅林内にあります。

なんと今年全国でもっとも早く開花したウメの標本木がこの木です。

なるほど。だから香川県はこんなに暖かいんですね。

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梅林を過ぎるとハス池が見えてきます。

シダレヤナギの枝が風にたなびき、枯れたハス池と相まっていい感じの寂び具合を醸し出していました。

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園内の大きな見どころの一つである鶴亀の松。枝ぶりが美しすぎる。

ゴツゴツとした石組みが亀を、その上のマツが飛翔するツルを表しています。

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ちなみにこの竹垣はななこ垣といいます。

竹垣の中でもかなり簡単につくれる部類ですが、栗林公園のものは少し背丈も大きめで立派に作ってあります。

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このマツも。

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このマツも!

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このマツもいい!

本当に栗林公園はマツの宝庫ですね。ずっと見ていたいです。

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マツの枝越しに見る池泉。たまりませんね。

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しばらく進むとマツに丸太と三脚で足場を作り、ハサミ透かしをしていました。

これだけの大きさと数のマツ、剪定するのはかなり大変そうですがとても誇らしい仕事だと思います。頑張ってください!

ちなみにこの生垣のように四角く仕立てられたマツは「箱松」といい、園内の随所に見られます。圧巻です。

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休憩所の藤棚、ではなくビナンカズラ棚。

ビナンカズラを使っているのは初めて見ました。

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赤い実がまだちらほら残っていました。

フジも綺麗で良いですけど、頭上にポンポン実がなるのも可愛らしいですね。

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こちらはすでに手入れが終わった箱松。見事に綺麗に透かされていました。

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幹側から覗けばまるでマツのトンネルのよう。

マツ越しに見上げる雲一つない青空は実に清々しかったです。

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しばらく進むと茶室「日暮亭」。

茅葺きの看板が侘びた風情を醸し出しています。

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なにやら人がいてガヤガヤしていると思ったら、竹垣を制作していました。

露地と園路の境界の四ツ目垣の制作です。

四ツ目垣は基本的な竹垣ですが、それ故に竹の切り方や扱い方がキチンと身についていないと綺麗に作れない難しい竹垣でもあります。

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こちらが「日暮亭」です。

屋根の上に溜まったマツの落ち葉を熊手でかき落としていました。

溜まっている量も尋常じゃありません。

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日暮亭の門。細やかな竹の格子模様が美しい扉。

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あられ崩しの延べ段。

細かな石を敷き詰めたものをあられこぼし。上の写真のように大きな石が混じるものをあられ崩しといいます。

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栗林公園の最西端。紫雲山の麓まで来ると赤色の石壁が見えてきます。

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この西湖にはスイレンが咲くようです。

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石壁には桶樋滝が流れます。この滝は人工の滝で、昔は人力で山の中腹まで水を運び、殿様を楽しませていたようです。

以上、前編はこれで終わります。

次回は続きを書いていく予定ですのでお楽しみに。

記事・・・飛田亮

 

庭師とめぐる、庭めぐり〜半夏生の咲く庭・両足院〜

久しぶりの庭めぐり、今回見ていくのは建仁寺の塔頭・両足院です。

京都でも名高い寺院の一つである建仁寺。竹垣の建仁寺垣でも有名ですね。

本坊の庭は割といつも公開していますが、今回紹介する両足院はなんと期間限定です。

今年は6/6〜7/6までの特別拝観でした。残念ながらもう終わってしまってます。

何故この期間だけの公開なのか、それはずばりハンゲショウが咲く庭だからです。

ハンゲショウを知らない方の為に、少し解説します。

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  • 学名・・・ Saururus chinensis
  • 属名・・・ドクダミ科ハンゲショウ属
  • 別名・・・カタシログサ
  • 花期・・・6〜7月
  • タイプ・・・多年草

七十二候のひとつである半夏生の時期に咲くハンゲショウ。

名の由来の一つには、葉が片側だけ白く変色し化粧をしているように見えるためだとも言われています。

花期にはドクダミに似た香りを放ちます。

近年は減少傾向にあり、絶滅の危機に瀕している地域もある模様。

どおりで私は今回初めてハンゲショウを目にしました。

さて、それではいよいよ両足院の庭をめぐっていきたいと思います。

なおカメラの関係で写真が少しセピア色がかって見づらいですが、お気になさらずに(笑)

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こちらが両足院の入り口です。

建仁寺の境内の端っこの方にあるので、見つけづらいかもしれません。

この階段を上がった先の境内では寅市という手づくり市がたまに開かれていて、前にちらっと覗いたときは賑わっていました。

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順路の通りに進んでいくと、まず目にするのがこの枯山水の庭です。

建仁寺は臨済宗の大本山でもあるので、禅僧の庭である枯山水もつくられました。

ここで注目したいのが中央にそびえる大きなイヌマキです。

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普段目にするイヌマキとは想像もつかないほどの軽やかな姿。

幹や枝ぶりがよく見え、まるでマツと見間違えるほどの緻密な葉の透かしようです。

凛とした涼しげな雰囲気にしばし見とれてしまいました。

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続いてはマツとスギゴケの緑を楽しめる、京都のお寺の代名詞的なお庭。

男松と女松を対比したりしてのんびりと眺めていました。

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ちなみに皆さん、この写真中央に置かれた石がなにかご存知ですか?

見づらいと思うので拡大写真を。

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出典:http://www.geocities.jp/sekimoriishipage/

どうでしょう。日本庭園に行った際には割とよく目にすると思います。

正解は、関守石といいます。

こぶし大程の石にシュロ縄を結んだだけの簡単な作りですが、ここから先は入ってはいけませんよという結界の意味があります。

なにも知らない海外の人は気にせず通ってしまうかもしれませんが、我々日本人には知らずともなにか心に引っかかるものがあるかと思います。

竹垣や生垣、障子や襖、そして関守石。

こうして考えてみると日本の境界・結界はとても興味深いですね。

しようとおもえば簡単に乗り越えたり壊してしまえるものを境界にすることは西欧ではあまり考えられません。

特に関守石なんてちっぽけな石一つですからね(笑)

ほぼ全てが受け手の裁量に委ねられている。ここに日本人の高い精神性が垣間見えた気がします。

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さて、ハンゲショウの咲く庭を紹介する前に一つ気になったものを。

こちらは寺院内の書院にあった天袋ですが、引き手に注目してください。

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そう、これは以前の記事で紹介したあの植物の家紋です!

ようやく実際に目にすることができました。

なんの植物か気になる方や、忘れてしまった方はぜひ以前の記事をチェックしてみてくださいね。

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こちらがハンゲショウの庭、メインだけあって広いです。

大きな池を縁どるようにハンゲショウが植えられていました。

それもそのはず、ハンゲショウは乾燥が苦手で湿った土壌を好みます。

よく考えて植えられているなあと感心しました。

私が訪ねたのは7月に入ってからだったので、もう葉の白さも落ち着いてしまったそうですが十分に白く輝いていました。

ちなみに花が終わると地面から30cm程のところで刈り込んでしまうのだそうです。

普段あまり見られない花だけに、毎年ここで咲き続けて欲しいですね。

以上、建仁寺塔頭・両足院でした。

ぜひ気になった方は半夏生の時期になったら訪れてみてください。

記事・・・飛田亮

 

滋賀県のおすすめスポット紹介!〜お菓子の大農園「ラ コリーナ近江八幡」〜

突然ですが皆さん、滋賀県といえば何を思い浮かべますか?

言わずもがな「琵琶湖」と口にする方が大多数だとは思いますが、少し通の人や県民は「バームクーヘン」と口にする方がなかなか多いです。

私も滋賀県民になってから初めて知ったのですが、そのバームクーヘンで有名なお店を訪ねたところ想像以上の美味しさに「なるほど・・・」と感心してしまいました。

そのお店の名は「クラブハリエ」。

クラブハリエは「たねやグループ」の洋菓子部門の店舗で、和菓子部門の「たねや」と共に滋賀県を中心に数々の店舗を構えています。

その滋賀県を代表するお菓子会社・たねやグループが去年にオープンさせたのが今回紹介する「ラ コリーナ近江八幡」です。

自然あふれる広大な敷地の中にたねや・クラブハリエのショップは勿論のこと、カフェやパン屋、カステラショップなどの専門店、農園や菜園、水田、はたまた山野草園なんかも展開していて、さながら大自然とお菓子のテーマパークのようです。

さらには敷地内に本社を移転するほどの力の入れようで、なぜこんなにまでするのか、とんでもない思想犯ぶりがうかがえ私はとても興味を抱いてしまいました。

ひとまずバックボーンはさておき、まずは実際に行ってみた体験レポートを書いていきます。

taneya.jp

 ラ コリーナ近江八幡に行ってみた

ラ コリーナ近江八幡は琵琶湖の東側の近江八幡市にあります。

山々と湖に囲まれた自然豊かな風景を目に車を走らせていると突如見えてくるのがこのゲート。

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「La Collina」の文字が入ったおしゃれなゲート

思わずくぐってみたくなるおしゃれなゲート。こちらは歩行者用です。

ちなみに「La Collina」とはイタリア語で「丘」という意味。

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こちらは車両用のゲート。

竹の山割りを丸く曲げて、おもしろい形のデザインとなっています。

京都でよく目にする犬矢来を想起させますが、がっちりとした「和!」という感じではなく丸みを帯びているせいか隣の洋風のゲートや周りの山々と非常によくマッチしています。

和洋のデザインとそれらを包み込む雄大な自然。

この入り口は、まさにたねやグループの本質を現しているといえましょう。

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駐車場からメインショップへ通じるアラカシのアーチ

まず入って驚いたのが、駐車場の広さです。

約400台が駐車できるスペースの中には大型バスも駐車可能です。

とにかくたくさんの人に来て欲しいという熱意が伝わってきます。

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ユニークなデザインのメインショップ

アラカシのアーチをくぐると、メインショップが見えてきます。

なんといっても青々とした草屋根が特徴的なメインショップ。

遠くから眺めているだけでのどかな気持ちになりますね。

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グランドカバーにはたくさんのオカメザサが使われていました。

このササを目にしたとききれいだなあと思ったのもそうですが、まず最初に植えるの大変だったろうなぁと思ってしまったのは職業病かもしれません(笑)

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以前つくらせて頂いたお庭

我が社でもササをグラウンドカバーに使うことはよくあり、上の写真ではコグマザサを植えました。

ササを植えるとのどかで親しみやすい風景になるというか、心落ち着く和みの空間になります。

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ラ コリーナ近江八幡に話を戻しまして、足元はこんな感じになっています。

景観に合わせ自然味あふれる三和土風の、粗い刷毛仕上げです。

細かい藁が練り込んであり、所々藁が風化して窪みになっている所もありますが、それもまた味となって散策気分を盛り上げてくれます。

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自然味あふれる栗の柱

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芝が張られた草屋根も、間近で見ると雰囲気がまた違いますね。

屋根の頂点にはマツの子供がピョンッと生えていました。成長するのが楽しみです。

軒の栗の木の柱は一本一本山から選んできたもので、表情の面白さに物凄いこだわりを感じました。

またメインショップに塗られた土壁は、社長やスタッフさん自らが協力して塗ったもので、プロとはまた一味違った味のある仕上がりになっています。

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モミジとヤブラン

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アジサイとオトメギボウシ

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セキショウ

いよいよメインショップに入ると、山野草たちが出迎えてくれました。

まだ公開はされていませんが、敷地内には「たねや農藝 愛四季苑」という山野草のエリアがあり、スタッフさんが毎日管理しているそうです。

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和菓子の木型のディスプレイ

一階にはたねやとクラブハリエのお菓子や、パン屋さんが入っています。

自然を楽しんだ後はベンチに座って舌鼓を打つのもまた一興です。

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天井に貼られた無数の炭

二階にはカフェがあるので行ってみることに。

階段を上がるときどうしても気になるのが天井に貼られた黒い物体。よく見ると炭のようです。

これも一つ一つスタッフさんたちが協力して貼ったそうで、凹凸をつくることで音の反響を抑える効果があります。

炭は昔から日本庭園の雨落ちにも水を清めるという意味合いで使われてきましたし、脱臭効果も期待できそうですね。

なにより見ていておもしろいです。

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シラカシやクスノキの苔山

カフェでは焼きたてのバームクーヘンとコーヒー・紅茶を楽しむことができます。

机の上ではまたもや苔と植物たちが出迎えてくれました。

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ちなみに帰りがけには一階のできたて工房でどらソフトをいただきました。

自然とお菓子を一緒に楽しめるラ コリーナにぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。

 行ってみた感想

カフェにあった実生のシラカシやクスノキはなんとスタッフの皆さんや地域の方々が数年前からドングリを拾って大事に育ててきたものだそうです。

あの苔山だけでなく、ラ コリーナの園内にはドングリから育ててきた植物が皆さんの手で1万本以上も植えられ、やがては10万本を植え森をつくる計画だそうです。

それも樹種はなんでもいいという訳でなく、近くの八幡山の樹木の分布を調査し同じ樹種の割合になるよう植えています。

これってめちゃくちゃすごくないですか!?

お菓子づくりのために水田や農園をつくり、原材料を見る眼を養う。

ここまでする企業ってあります?

半端な覚悟じゃできません。

徹底的に自然に、人に、環境に根ざした信念がなきゃできません。

菓子屋だからといって菓子づくりだけに専念するのではなく、それを取り巻く原料、お店、景観、地域との繋がり全てに全力で取り組んでいく。

そうしてできたお菓子が不味いわけがありません。

というか美味しいとか不味いとかそういうのを超越して、愛です。愛が生まれました。

私はもう、たねやグループのファンに成らざるを得ません。

このような近江商人の「三方よし」を地で行ってる素晴らしい企業が増えていけば、社会や地球環境も少しずつ良くなっていくのかなと希望がもてました。

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ラ コリーナ近江八幡は今もなお進化中で、今月15日にはカステラショップが、21日にはコンテナショップがOPENします。

果たしてどんなお菓子と建築なのか、そして長い将来どんな森と環境になっていくのか、私は楽しみで仕方がないです。

記事・・・飛田亮

 

庭師とめぐる、庭めぐり〜日蓮宗大本山・妙顕寺〜

久方ぶりの庭めぐりですが、今回は京都にある妙顕寺をめぐっていきます。

妙顕寺は「南無妙法蓮華経」と唱える法華経で知られる日蓮宗の大本山です。

鎌倉時代、日像上人によって京都発の日蓮宗道場として創建されました。

本堂には3つの拝観できる庭園があり、また境内は隠れた桜の名所としても知られています。

まずはお花見がてら参道を通って本堂に向かいます。

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すでに満開のピークは過ぎていましたが、桜吹雪の舞う参道は美しかったです。

訪れたのがちょうどお昼の時間だったので、桜を見ながらランチを食べている方や写真や絵を描いている人などみんな思い思いに桜を楽しんでいて、和やかな雰囲気がとてもよかったです。

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桜の絨毯ができているところもあってハッピーな気分になりました。

他の有名な京都の桜の名所と比べて全然人がいなくのんびりお花見を楽しめるので、妙顕寺、おすすめです。

ちなみに奥の鳥居、笠木が乗っているので石造の明神鳥居ですが、柱の裏に「千家」と彫られていました。

実はこの妙顕寺の目の前には茶道に関心のない人でも聞いたことがあるだろう表千家、裏千家の家元である不審庵、今日庵があり、千利休好きの私としてはめちゃくちゃテンションが上がる場なのです。

恐らく千家は妙顕寺と所縁が深く、鳥居を寄進されたのでしょう。

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見えました、あれが本堂です。

しかしまだ入るわけにはいきません。注目していただきたいのが両脇にある竹垣です。

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背の低い透かし垣。丸竹の立子を割り竹の押し縁で挟むかたち。玉縁と呼ばれる垣根上部の笠竹。

一見普通の金閣寺垣のように見えますが、よく見ると立子の長さが長短長短と小気味良いリズムをつくり出しています。

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しかも短い立子はちゃんと節止めになっています。

節止めというのは、竹の節の上端ギリギリで切ることによって竹の内部に雨水や虫などが入るのを防ぎ、腐食・劣化を抑える竹垣づくりにおける初歩中の初歩です。

この金閣寺垣のアレンジは、勝手に妙顕寺垣とでも名付けておきましょう。

本当にちょっとしたことですが、こういった所に気付くのが楽しい今日この頃です。

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本堂入り口の雨落ちには立派な瓦が豪快に使われていました。

これだけ立派だとどんな水しぶきも受け止めてくれそうです。

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本堂からは3つの庭を見ることができますが、まずはこちらの「四海唱導の庭」からです。

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貴人を迎える勅使門に面した枯山水で、枝垂桜が見ごろを迎えていました。

四海唱導というのは、世界中のあらゆる人々を法華経の功徳によって救うという意味だそうです。

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奥には滝石組があったので、そこから流れてきた水が白砂の大海に注ぎ込まれるというイメージなのだと思います。

たくさん植えられたモミジの新葉がきれいでした。秋になれば隠れた紅葉スポットに様変わりするでしょう。

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お次の庭は「孟宗竹の坪庭」です。

心地よい春風が吹き抜け、清涼感のある雰囲気を楽しめました。

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竹は毎年新しいものが生えてくるので、毎年竹の配置が変わるのを楽しめるのだそうです。

どの竹が新しい竹かわかるでしょうか?

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見分けは簡単!新しい竹の根元には竹の子の皮がくっついています。

それと竹の節の部分に白い粉状のものが大量に付いているのも一年目の竹の特徴です。

色はきれいですが、水分をたくさん含んでいるため加工後に割れやすく、竹細工にはあまり向きません。

竹を選ぶ際はこういったところを見て選別をするわけですね。

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そしてこちらが最後の「光琳曲水の庭」です。

妙顕寺は江戸時代の著名な画家である尾形光琳と所縁があり、光琳の絵画の世界になぞらえてつくられました。

白砂で表した曲水のゆるやかなカーブの連続が実に優美です。

しかしこの庭でなによりもまず目を引くのは中央の立派な2本のマツですが、ここはあえて手前の井戸蓋に注目します(笑)

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青と白が入り交ざっていい感じに色あせている井戸蓋ですが、赤丸で囲ったシュロ縄の結びに注目してください。

基本的に井戸蓋の作り方は全国で共通しているようですが、この蓋の持ち手となる結び方には決まりがないようで、シンプルなものから複雑なものまで作り手によって様々でおもしろいです。

https://www.instagram.com/p/BDaR37xxZ2V/

ちなみにこれは私が以前京都の旅館用に作ったものですが、持ち手は要らないというオーダーだったためイボ結びだけのシンプルなものとなっています。

しかしそれだけでは味気なかったので、真ん中に一匹だけトンボを止まらせてみました。

「かわいい」と「侘び寂び」は違っているようでどこかで必ず繋がっている感覚だと思うので、意外とマッチするのではないでしょうか。

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さて、最後にこの2本のマツで今回の庭めぐりを締めくくりたいと思います。

幹肌の色からわかるように左はアカマツ、右はクロマツです。

アカマツは女松、クロマツは男松と言われますしまさにこの2本は夫婦松!

こうして並べて比較すると、アカマツの女性的な曲線美と、クロマツのゴツゴツとした男らしさが顕著に表れます。

樹齢は400年以上と言われているそうで、今年で琳派401年

尾形光琳から始まる琳派の系譜をずっと2人で見届けてきたのでしょう。

この仲睦まじき夫婦を目にし悠久の時を感じざるを得ず、しばし過去と未来に思いを馳せるのでした。

なんだか竹のことばっかだった気がしますが、以上で妙顕寺編を終わります。

また近いうちに時間を見つけて庭めぐりをしたいと思います。

ちなみに今回の庭めぐりは、現場の目の前が妙顕寺だったのでお昼休憩の20分くらいでダッシュで見て回りました。(笑)

記事・・・飛田亮

 

庭師とめぐる、庭めぐり〜大徳寺塔頭・高桐院編〜

今回の庭めぐりは大徳寺塔頭のひとつ、高桐院(こうとういん)を訪ねていきます。

高桐院は利休の弟子、利休七哲の一人の細川三斎と所縁のあるお寺です。

苔の美しい参道は観光用のポスターやCMに起用されているので見たことある方も多いと思います。

大徳寺についての説明は前回の記事に書いたので、目を通して頂けるとありがたいです。

↓大徳寺について↓

 

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こちらが高桐院の入口です。

大徳寺の境内を歩いていると、ふと現れるこの参道。

静かな大徳寺の中でもひと際清閑さが際立つこの参道。

青々とした竹柵が突きあたりで折れ曲がり、世俗を離れた閑の世界へと誘っています。

図太く立派なマツが立ち並ぶ境内で、幹が細く綺麗に透かされたマツの並木は、竹と苔の青さと相まって爽やかな雰囲気を感じさせてくれます。

https://www.instagram.com/p/BCeitNtRZ6b/

奥へ進むとこの通り。長い参道はまだまだ続きます。

周りの木々が生い茂り、切り石を使っていた石畳は自然石を用いた深山の趣きへと変わっていきます。

清閑さは増していき、竹と苔の青さも一層際立っている様に思えます。

ちなみにこの参道が先ほど言ったポスターに使われています。

ここで注目して欲しいのがこのです。

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これは「ハイゴケ」。横に這うように育ち、苔玉によく使われる苔です。

日光が丁度よく当たることで、明るい黄緑色に発色します。

地被力の高いハイゴケが良く育つ環境だからこそ、この美しい景色はつくりだされたのですね。

苔といえば120種以上もの苔が自生していることで知られる西芳寺が有名ですが、高桐院はほぼハイゴケ1種でこの美しさ。恐るべきハイゴケの繁殖力です。

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ハイゴケの参道を抜け、ようやく目の前にお寺の入口が見えてきました。

しかしまだ中には入れません。

それはずばり、横にはあまり見慣れない面白い竹垣があるからです。

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よく見ると竹の穂を束ねて垣根にしています。

これを「竹穂松明垣(たけほたいまつがき)」と言います。

もともと松明垣というのがあって、割竹を束ねた様が松明のように見えることから名付けられましたが、それの竹穂バージョンですね。

竹穂すらも無駄にせず、美しい境界に仕上げてしまう日本人の精神に感服です。

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いよいよお寺に上がって散策開始です。

こちらは意北軒。聚楽第に建てられていた利休の屋敷の書院を移築したものです。

書院にしては違い棚などが無く、全体的に山水画のグレーのトーンで統一されていて、黒を愛した利休の好みが色濃く反映されています。

ただならぬ雰囲気に私はしばし見惚れていました。

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こちらは茶室「鳳来」。

床の間の掛け軸には「一鳥啼山更幽」という禅語が書かれ、鳥の文字には実際に鳥の絵が描かれていました。

意味は「鳥がないて、山の深さがより深められ、しずかさの幽境そのもの。」だそうです。

面白いことに真逆の意味の「一鳥不啼山更幽」という言葉もあるようです。

鳥の鳴き声で深まる静寂と鳴き声すらしない静まり返った静寂。

皆さんはどちらの方が静かだと感じますか?

ちなみに障子の上には桜の透かし彫りがされています。

これは細川家の家紋で、細川桜と呼ばれるものです。

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客殿から望む南庭。

「楓の庭」と呼ばれ、紅葉スポットとしても知られています。

深山を思わせる竹林と常緑樹を背景に、モミジと苔、一基の石灯のみで構築されたシンプルな庭です。

比較的新しく、昭和の時代に造り替えられたそうです。

白砂の枯山水が多い大徳寺の中ではかなり新鮮な庭でした。

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雨落ちは瓦で仕切られ、木炭が敷きつめられていました。

水の流れを良くし、浄化する作用があるのでしょう。

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さて、お寺から専用のスリッパでお庭を散策できる様になっているのでこれは行ってみる他ありません。高桐院、見所ありすぎです。

クマザサの白く輝く斑模様が緑に映え、美しいです。

また所々に苔むした石灯が佇んでいて楽しませてくれます。

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特にこの灯籠が面白かったです。

苔の帽子を被っているみたいでとても可愛らしい。

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とにかく色んなものがハイゴケに覆われていました。

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こちらは見所の降り蹲踞

飛び石の階段を数段下ったところにこの蹲踞があります。

この手水鉢は三斎お気に入りのものだそうです。

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他にも枝ぶりのかっこいいドウダンツツジや、

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おもむろに行く手を阻むソテツと綺麗な枝折戸もありました。

奥には三斎とその妻の墓も見ることが出来、見所いっぱい大満足の庭めぐりでした。

心落ち着くおすすめの庭なので、ぜひ機会があれば行ってみてください。

記事・・・飛田亮