なぜ雪の日本庭園は美しいのか?雪化粧を愛でる日本人の3つの美意識

冬の風物詩の一つである、雪の降り積もった日本庭園。

いつもの庭園とはまた違った一面を見せてくれる雪の庭は、私たちの心を惹きつけてやみません。

それは何故か。

もちろん純白の雪化粧が美しいからなのですが、細かく分析していくとそれは日本人独特の感性が起因しているといえます。

今回は、雪の日本庭園を目にしたとき湧き上がる日本人の美意識について考察していきます。

自然が人の作為を覆うとき

言はずもがな、庭とは人がつくるものです。

日本の庭はかつての利休の時代には「市中の山居」と形容されたように、深山幽谷の大自然の景を凝縮し模したもの。

しかし、いくら模倣しようともあくまで人の手によってつくられるものなので「自然風」の域を超えることは難しい。

だからこそ、そこには強い自然への憧憬が込められてきました。

しかし雪が降り積もることによって、あちこちに見え隠れしていた人の作為が覆い隠される。

雪という自然現象の力によって、作為は消え去り純真無垢なありのままの景に生まれ変わるのです。

それはありのままの自然と共生したいと願い続けてきた日本人の悲願が成就された瞬間と言えるかもしれません。

色を失った水墨山水の世界

墨の濃淡と余白のみで構成される水墨山水の世界。

鎌倉時代、禅と共に日本に伝わった山水画は禅宗の興隆とともに次第に日本化していき、枯山水の石庭がつくられるきっかけにもなる伝統芸能への道を辿っていきました。

雪の降り積もった日本庭園はまさに幽玄な山水画の世界そのもの。

そこには白と黒の冷え寂びた風景が広がるばかりです。

そんなリアルな山水の世界に浸っていると、日本人の美意識の底流に流れる禅的な美意識が研ぎ澄まされていきます。

侘び寂びや枯れ、やつしといった引き算の美意識は禅文化から沸き起こったもの。

現代の物質社会では感じるいとまのないそれらの美意識が甦り、人生において忘れてしまいがちな大切なことを教えてくれます。

型が崩れ表出する「かわいい」

日本の美意識のうち、現代の暮らしにもっとも息づいているものの一つは「かわいい」という感覚かもしれません。

やたらとかわいいと口にしたがる私たちですが、そのルーツを辿ると平安時代の「をかし」や「もののあはれ」に見ることができます。

かわいいとは不足の美。どこかが足りていない、その隙間に感じる趣や面白さに私たち日本人はとても敏感にできています。

そんなかわいさが、雪となって日本庭園に舞い落ちる。

日本庭園といえばどちらかというと格式高い、厳かな雰囲気がありますよね。

恐らく迫力のある石組みや石灯篭などの添景物のおかげかと思いますが、それらに雪が積もるとどうなるか。

まるで白いふかふかの帽子を被っているようで、どんなに厳めしい表情の石もかわいく見えてきてしまうわけです。

普段とは違うギャップ萌えにも近しい、かわいいもの好き日本人のお眼鏡にかなった様相を繰り広げてくれるのです。

 

以上、雪の日本庭園に対する日本人の美意識について考察してみました。

他にも、枯山水や神社の神域を表す白砂の空間。あのイメージを雪の庭園に重ねて神聖で清廉とした空間に感じるから、といったようなことも考えられます。

なにはともあれ、雪化粧の庭ほど美しいものはありません。

是非皆さんもこの冬、雪景色の庭園にて思いを巡らせてみてはいかがでしょうか。

記事・・・飛田亮

なぜ日本人は独自の自然観を抱くようになったか。それを探る3つの事柄

自然が大好き!と心から口にできるのは現代の日本人には少ないかもしれませんが、古くは自然と共生することを大切にしてきたといいます。

植物好きの皆さんでしたら少なからず自然や地球環境への意識は人並み以上にあるかと思いますが、日本人の自然観の根元について深く考えたことはおありでしょうか。

なぜ日本人は四季の移ろいを愛で、万葉の歌を詠み、植物に囲まれて過ごすようになったのか。

伝統芸能や年間の行事を見ていくと、そこには必ずといっていいほど植物や自然の要素が溶け込んでいます。

そしてそれは戦後大きく変容してしまった現代日本でも、時折その片鱗を垣間見ることができます。

今年最後の記事ということで、この頃わりと私的に研究していた日本人の自然観についてちょっとだけまとめていきます。

・「天然の無常」ということ

「諸行無常」という言葉がありますが、日本人の心の底流には無常観が脈々と受け継がれています。

この無常観は仏教の教えの一つで、その意味は文字通り、物事は千変万化し常に同じものなどなにもないということ。

仏教はインドで生まれ、中国や東南アジアを経て日本に伝来してきたわけですが、この無常観が今もなお色濃く残っている国は日本をおいて他にないでしょう。

なぜこれほどまでに無常感が日本人の心に定着したのか、これにはなにか秘密がありそうです。

戦前の物理学者・寺田寅彦氏の著作「日本人の自然観」によれば、仏教が伝わるずっと前から、日本人には「天然の無常」なるものがあったといいます。

これには日本独特の気候や地理的要因が深く関わっており、成るべくして出来上がった感覚なのだそう。

台風や地震が頻繁に起こり、気候の変化が激しい日本では自然を支配するなどという考えは毛頭浮かばず、成すがまま、諦めに近い感覚で自然に畏怖し時には感謝し暮らしてきた。

その反面気候が穏やかな西欧では、自然を支配するキリスト教などの一神教が生まれてきました。

海外から日本の魅力を問われて、「四季の美しさ」と答えるのも良いですが、畏怖すべき天災の存在が表裏一体としてあり、それこそが日本文化を形成してきたことも忘れてはならないですね。

およそ人智の及ばない、絶対的ともいえる幸福感を与えてくれる自然の美しさ。

天災という負の側面にはどうも目を背けがちですが、もっと付き合い方を変えるべきではないかというのが私の今後の研究課題です。

・No!引きこもり。

日本神話の話です。

神話の中でも有名な天岩戸隠れの話ですが、太陽神・アマテラスはスサノヲの数々の蛮行を前にショックで岩の洞窟の中に閉じこもってしまいます。

太陽神が隠れてしまったため世界は暗黒に包まれ悪いことが起こり、八百万の神々が作戦を練りなんとかアマテラスを洞窟から引っ張り出すというものですが、この話には日本人の自然観や死生観の本質が潜んでいるように思えてなりません。

古来より木を用いた木造住宅に住み、石室や古墳など石で造られた建造物は墓としてきた日本人。

海外では人の住まう石造りの建造物はたくさんありますが、日本人にとってそれは死の世界なのです。

木造住宅といえども外部から完全に隔てるつくりではなく、限りなく開放的です。

垣根や仕切りも竹や紙など極めて有機的で脆く、突破しようと思えば突破できるものが多い。あとは受け手の善意に委ねられている簡素なつくりです。

土間や軒下なんて外部なのか内部なのかわからないあやふやな空間も日本独自のものですね。

少し話は変わりますが、開放的だった日本を象徴するような話です。

中野 明氏の著作「裸はいつから恥ずかしくなったか―日本人の羞恥心」という本の中で、江戸時代まで混浴はごく自然なもので、人目に付く玄関先で裸で水浴びしたり、銭湯から家まで全裸で公道を歩いて帰ることも当たり前だったという記述がありました。もちろん男女問わず。

今では想像もつきませんが、その頃は裸に対する羞恥心やエロスがなかったようですね。

これを読んで、江戸時代までの日本はえらく開放的で、集団主義で、今の個人主義ならぬ利己主義な社会とはまるで違うと思いました。

欧米型の資本主義を丸々受け入れ、風土に合わない誤った個人主義が定着してしまった日本。

今の引きこもり問題は、戦後ブレにブレた日本が引き起こした大きな問題の一つです。

・鎮守の森の本質とは

神社といえば鳥居と、立派な社(やしろ)と、忘れてはならないのが森です。

あの社を取り囲むような森のことを鎮守の森といいます。

高層ビルが乱立する都内でも、小規模ながら神社に付随する鎮守の森の緑がぽつんと残されていることがありますが、あれはなんなのか。

なにか祟りがありそうで怖くて切れず残されてきただけかもしれませんが、まあそれこそが神が宿るというアニミズムの自然観なのですが、それはありふれた話なので置いときます。

神社の中で最も格式高い伊勢神宮では、20年に一回式年遷宮といってお宮を建て替えますが、実は古来神社というのはとても仮設的な存在で祭りにむけて毎年建て替えるのが普通でした。

あくまでも神が去来するその場こそが重要だったわけです。社が社(もり)と読めるのもそういう訳があったんですね。

古来の日本人がいかに自然を崇め、大切にしてきたかがわかります。

また、注連縄を張り巡らした磐座や神籬、ご神木が、日本人の「間(ま)」に対する感覚を研ぎ澄ました要因だと思います。

 

以上、日本人の自然観について書いてきました。

でもこんなこと現代の暮らしに必要ないし・・・と思われる方もいるかもしれません。

しかし日本人の自然観は死生観にもそのまま直結するのが面白いところ。

土着の自然観を学び考えることは、現代を生きる哲学を育むことでもあります。

自然が蔑ろにされがちな現代では、なにか危機に直面したときの心の空白を埋める寄り処がなく、絶望に瀕し自殺に追いやられるケースも数多く見受けられます。

今一度日本の自然観の本質を見極め、その中で生きる自らを自覚し、生きる意味を見出すのが現代の日本人には必要なことではないでしょうか。

来年はより、そんな年にしていけたらいいです。良いお年を。

記者・・・飛田亮

苔論~日本人がコケ好きな理由を本気で考えてみた~

突然ですが皆さん、「苔」好きですか?

心洗われるほど色鮮やかな見た目、しっとりふかふかの優しい感触、踏まれても地べたに繁茂する健気さ、そして飽きのこない個性豊かなバリエーション。

苔の魅力を語りだせばそれはもう無尽蔵に出てくることは皆さんも周知の事実。

道端に雑草同様生活する身近な存在でありながら日本庭園に取り入れられ、国歌には「苔のむすまで~」と歌われるもはや日本人の心ともいえる苔。

その人気ぶりは京都屈指の人気観光スポット「苔寺(西芳寺)」を見れば一目瞭然。

3,000円という高額な拝観料と事前予約制の厳しい条件にも関わらず、苔の美しさを求め連日たくさんの人が訪れています。

もちろん苔の人気は日本だけでは留まらず、毎年イギリスで開催される世界最大のガーデンショー「チェルシー・フラワーショー」では、苔を多用する日本人庭園デザイナーが金賞を何度も受賞。

その作風から「Moss Man(苔男)」という異名がつけられるほどです。

そんな海外からも絶大な人気を誇る苔ですが、その魅力にはもっと本能的ななにかがあると私は感じて止まないのです。

そこで今回は、苔のもつ内面的な魅力を浮き彫りにしていこうと思います。

 

全生物の祖先は苔?

苔の魅力を解き明かす心当たりは大きく2つ。

まず1つ目は単なる私の思いつきで、特に「日本人」に焦点を当てた内容ではないのでお手柔らかに。

動物界も植物界も、数え切れない程の種の生物が暮らしている地球。

ダーウィンの進化論によれば、地球上の全生物はそれぞれの環境に適して独自の進化を遂げ、その原点には共通の祖先があったと言われています。

では、果たしてその共通の祖先とはなにか。

それは30億年前の海中に生まれた細菌やアメーバ、そして光合成をする藻類だとされています。

そしてその藻類が進化し、地球上初の陸上生物として苔が生まれました。

そう考えると、私たちの祖先は苔だとも言えるわけですね!

母なる苔。父なる苔です。

色々とややこしいしがらみの多い人間社会の中で、ふと苔を目にしたときに「自然に回帰したい」という生物としての潜在的な欲求が湧き上がるのではないかと思います。

そして苔を触ったときのあの感じ。

しっとり湿って艶やかで、なんだかエロティシズムを感じませんか?

動物やら植物やらの垣根を超えた、生物としての本能に訴えかける母性的な魅力を孕んでいるのだと思います。

ちなみに誰がつけたかは知りませんが、苔の花言葉は「母性愛」だそうです。

日本人の美意識「侘び寂び」を体現する存在

2つ目は「日本人」に焦点を当てた内容なので、日本人がなぜ苔好きなのか納得いくと思います。

日本人は本来、「間(ま)」を好み、大事にする民族でした。

「間」とは言葉で説明しづらいものなのですが、実体がないゆえに空間でも時間でも人間関係でも、どんな形や次元でも現れることができます。

例えば2次元では山水画の余白に、3次元では枯山水の白砂に、時の流れが関わる4次元では能狂言や日本舞踊のストップ&モーションに。

日本の伝統芸能はそもそも「間」がないと成立しないんですね。

間取り、間合い、間抜け、間引く、昼間、合間、手間、隙間、空間、時間、人間。

意識してみると今使われている言葉にも、「間」という字はたくさん出てきますね。

明治の文明開花や第2次世界大戦を経て、喪服の色が白から黒に様変わりしたように世界がガラッと変わってしまった日本ですが、まだ「間」の名残を随所に垣間見ることができます。

それはホラー映画、アイドルや廃墟ブーム、「空気読め」や「かわいい」という言葉などですが苔の話から逸れてしまうのでここでは割愛することに。

 

さて、日本の美意識のひとつに「わびさび」があります。

これも感覚的なもので定義が難しいのですが、先ほどちょっと出た「4次元の間」と言い換えることができます。

侘び寂びとは時の流れを感じる「間」なのです。

例えば何年振りかに実家に帰省し、小さな子どもの頃よく遊んでいた埃かぶったおもちゃを手に取ったときのあの感じ。あれも侘び寂びといえるでしょう。

郷愁の念や英語のノスタルジーの感覚に近いですが、より時の流れを感じさせる要素が強いと侘び寂び感も高まります。

そしてそれを感じさせてくれるのが、古来より身近な存在の苔だったのです。

長い歳月をかけて繁茂し成長していく苔。それはもはや可視化された時の結晶といえるでしょう。

なので庭に取り入れると悠久の時が感じられ、歴史感や重み、そしてかわいさ移ろう歳月の儚さを覚えるのです。

日本人が苔好きな理由は「間」の文化がまだ息づいているからだと私は思っています。

苔の小話

この記事を書くにあたっておもしろい話を見つけたので紹介します。

 

コケは岩や地表が長く放置されたときに生え、耕すなどの攪乱(かくらん)が行われていると育たない、との認識がある。例えば「苔むす」という言葉はその状態が長く続いてきたことを示す。これは善悪両面の取り方があり、「転石苔むさず」は、「腰を落ち着けて長く一つのことを続けないと成果は上がらない」の意味に取るのが普通であるが、ときに「活動を続けている人は古びない」という意味に使われる。英語ではA Rolling Stone gathers No Mossで、イギリスでは前者の意味で使うが、アメリカでは後者の意味に使う。-wikipediaより引用

 

同じ苔でも、日本やイギリスでは良いものとして、アメリカでは悪いものとして認識されているのがおもしろいですね。

もちろんアメリカにも苔好きな人々がいるので一概には言えませんが、苔を愛でることは日本文化の継承といっても過言でないかもしれませんね。

逆にもし日本で誰も苔を愛でなくなったとき、それは日本文化の終焉を意味しているのかもしれません・・・。

 

以上、日本人が苔好きな理由について解き明かしてみました。

苔を愛でることは日本人としての大事なアイデンティティだと思うので、苔マニアの皆さんは自信をもって愛で続けてください!

記事・・・飛田亮

これぞ和の色合い。植物由来の日本の伝統色15選

 私たちを取り巻く世界には数え切れない程の様々な色たちが溢れています。

それは今も昔も同じですが、明らかに現代のほうが様々な色を目にする機会が増えたのではないでしょうか。

ですがどうも我々はそれが当たり前になり過ぎて、色の細かい変化に目もくれず赤や青、暖色と寒色といったように大雑把にカテゴライズする癖がついている気がしてなりません。

古来より親しまれてきた日本の伝統色を見てみると、些細な色の違いでも異なった名前を付けているのがわかります。

その繊細な観察眼と感性についつい感服してしまいます。

味のある色合いの伝統色を眺めているだけで、現代人が置き去りにしてしまったなにかを思い出させてくれるようなそんな感覚が沸きあがってくるのです。

また、自然と共生してきた日本人ですから伝統色にも植物由来のものがたくさんあります。

そこで今回は伝統色の中でも植物に関連したものをいくつか皆さんに紹介したいと思います。

 

若草色(わかくさいろ)

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平安時代から使われてきた、春の訪れを感じさせてくれる伝統色です。

早春に地上に萌え出た若芽の色で、明るい黄緑色をしています。

若さを表す色でもあるので、若者が多くこの色を身に纏ったそうです。

似た色に「萌黄色」がありますが、これは若木の新緑の色なので若草色よりも少しだけ緑が濃いです。

 

木賊色(とくさいろ)

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シダの仲間である常緑多年草、トクサが由来の伝統色です。

トクサの茎の様な青味の強い濃い緑色をしています。

鎌倉時代以前より使われており、江戸時代の流行色だったようです。

別名「陰萌黄」とも呼ばれます。

 

露草色(つゆくさいろ)

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夏に花を咲かす一年草、ツユクサが由来の伝統色です。

ツユクサの花弁の様な明るい青色をしています。

道端や畑などに生え今では雑草扱いされますが、万葉の時代から染料として使われてきました。

 

支子色(くちなしいろ)

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アカネ科の常緑低木・クチナシの花は白色ですが、古来より実が染料として使われてきた歴史があり、その色が支子色という伝統色になっています。

やや赤みがかった黄色で、普通の黄色よりも落ち着いた雰囲気があります。

別名「不言色(いわぬいろ)」とも呼ばれます。

 

柑子色(こうじいろ)

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日本で古くから栽培されてきた柑子蜜柑の色です。

蜜柑色よりも黄みの強い橙色をしています。

コウジミカンは今普通に食べられているウンシュウミカンよりも糖度が低く酸味が強いそうです。

 

杏色(あんずいろ)

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バラ科の果樹、アンズの果実の色です。

落ち着いた橙色をしています。

アンズは古来より親しまれ、平安時代には「唐桃」と呼ばれていましたが、色名として使われるようになったのは明治時代以降なのだそうです。

 

萱草色(かんぞういろ)

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カンゾウの花色が由来となった伝統色です。

カンゾウは別名「ワスレグサ」とも呼ばれ、万葉集でも詠まれています。

明るい橙色をしています。

 

梅重(うめがさね)

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色鮮やかな紅梅の花弁が折り重なったような色合いの伝統色です。

明るい紅色をしており、平安時代の装束に用いられました。

 

柘榴色(ざくろいろ)

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ザクロの果実の様な深い赤色をした伝統色です。

ザクロは平安時代に中国より渡来し、人々に親しまれてきました。

果実に種子が多いことから縁起物としてもてはやされ、色だけでなくザクロ柄も人気がありました。

 

蘇芳色(すおういろ)

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スオウはインド・マレー原産のマメ科の染料植物で、日本には奈良時代に伝来しました。

ブラジリンという赤色色素を含有し、黒みがかった赤色をしています。

日本画の絵の具などにも使われた人気のある染料です。

 

小紫(こむらさき)

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クマツヅラ科の落葉低木・コムラサキの実が由来の伝統色です。

渋い色合いの濃い紫色をしています。

「紫式部」という伝統色もありますが、こちらは小紫よりも赤みが強い紫色をしています。

 

葵色(あおいいろ)

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アオイの花が由来となった伝統色です。

明るい紫色をしています。

アオイにはたくさん花色がありますが、なかでも紫が平安時代から人気があったためこのいろが葵色と名付けられたそうです。

 

藤色(ふじいろ)

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フジの花が由来となった伝統色です。

葵色よりも淡い紫色をしています。

平安時代から女性が身に纏う服に好まれて使われてきました。

 

榛摺色(はりずりいろ)

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榛摺とはカバノキ科の落葉高木・ハンノキの実や樹皮で染められた色のことです。

渋く深みのある橙色をしています。

万葉時代からその名が詠まれ、平安時代に書かれた「延喜式」にも記述があります。

 

卯の花色(うのはないろ)

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卯の花とはウツギの花のことで、若干黄みがかった白色をしています。

代表的な白色の一つで、平安時代では卯の花が白さを表す象徴としても使われてきました。

日本の伝統色には白色にもたくさんの種類があります。

 

 以上、日本の伝統色を紹介してきました。

日本の伝統色には本当に素晴らしい色がたくさんあるので、興味を持たれた方はぜひお気に入りの色を探してみてはいかがでしょうか。

 

記事・・・飛田亮

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万葉集に歌われた、名前の響きが美しい植物9選

 突然ですが、近頃わたくし大和言葉にはまっています。

大和言葉とは古くは和歌のことを、現在では漢語や外来語に対する日本固有の言葉を指す場合に使われることが多いです。

大和言葉の魅力は、なんといっても響きが柔らかく、美しいところ。

例をあげれば、たまゆら、たゆたう、うつつ、うるはし、しとね、まどろむ、まほろば、まほらま、などなど。

もし将来女の子が生まれたら、大和言葉で名付けたいと思うほど私は好きなのです。

最近テレビで耳にした「まほろ君」という名前も、恐らく大和言葉の「まほろば」からとったのでしょう。

巷でキラキラネームが流行っていますが、ぜひとも日本の美しい言葉にも目を向けて欲しいですね。

 

さて、日本に現存する最古の和歌集「万葉集」はまさに大和言葉のオンパレードです。

4500首以上が収録されていますが、その中の1500首が植物のことを詠んでいることから、自然との共生を身近に感じていたことがよくわかります。

その植物も現在呼ばれている名称ではなく、万葉集の大和言葉で詠まれており、これがまた響きが美しい。

今回は万葉の時代に詠まれた響きの美しい植物たちを紹介していきます。

 

卯の花(うのはな)

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  • 和名・・・ウツギ
  • 学名・・・Deutzia crenata
  • 属名・・・アジサイ科ウツギ属
  • 花期・・・5〜7月
  • タイプ・・.・落葉低木

初夏に可愛らしい花を咲かせる低木で、現代では様々な園芸品種が見られます。

万葉集には24首詠まれており、野鳥のホトトギスとセットで登場することが多いようです。

『卯の花の散らまく惜しみ霍公鳥野に出で山に入り来鳴き響もす』・・・作者不明

 

思ひ草(おもひぐさ)

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  • 和名・・・ナンバンギセル
  • 学名・・・Aeginetia indica
  • 属名・・・ハマウツボ科ナンバンギセル属
  • 花期・・・7〜8月
  • タイプ・・.・寄生植物

イネ科の植物の根に寄生する植物で、夏になると赤紫色の筒状花を咲かせます。

万葉集には1首だけ詠まれています。

『道の辺の尾花が下の思ひ草今さらさらに何をか思はむ』・・・作者不明

 

堅香子(かたかご)

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  • 和名・・・カタクリ
  • 学名・・・Erythronium japonicum
  • 属名・・・ユリ科カタクリ属
  • 花期・・・3〜4月
  • タイプ・・.・多年生宿根草

早春にピンクの可愛らしい花を俯いて咲かせる山野草です。

片栗粉の原料としても知られています。

万葉集には一首のみ登場します。

『もののふの八十娘子らが汲み乱ふ寺井の上の堅香子の花』・・・大伴家持

 

韓藍(からあい)

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  • 和名・・・ケイトウ
  • 学名・・・Celosia argentea
  • 属名・・・ヒユ科ケイトウ属
  • 花期・・・6〜9月
  • タイプ・・.・一年草

ヒユ科の一年草を指し、現代のケイトウに相当する植物と考えられます。

初夏から夏にかけて鶏のトサカに似た花を咲かせます。

万葉集には4首詠まれています。

『隠りには恋ひて死ぬともみ園生の韓藍の花の色に出でめやも』・・・作者不明

 

茎立(くくたち)

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  • 学名・・・Brassicaceae
  • 属名・・・アブラナ科

カブやアブラナなどの茎の立った菜のことを指していたようです。

万葉人にとっての重要な食糧でした。

万葉集には一首だけ登場します。

『上野の佐野の茎立折りはやしあれは待たむゑ今年来ずとも』・・・作者不明

 

茎韮(くくみら)

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  • 学名・・・Allium tuberosum
  • 属名・・・ユリ科
  • 花期・・・8〜9月
  • タイプ・・.・多年生宿根草

ニラの仲間で、夏に白い小花を茎先にたくさん咲かせます。

古くから食用や薬用として使われてきました。

万葉集には一首だけ登場します。

『伎波都久の岡のくくみら我れ摘めど籠にも満たなふ背なと摘まさね』・・・作者不明

 

都萬麻(つまま)

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  • 和名・・・タブノキ
  • 学名・・・Machilus thunbergii
  • 属名・・・クスノキ科タブノキ属
  • 花期・・・5〜6月
  • タイプ・・.・常緑高木

街路樹や庭園樹として植えられる常緑樹です。

大きいものだと30m程に成長します。

万葉集には一首だけ登場します。

『礒の上のつままを見れば根を延へて年深からし神さびにけり』・・・大伴家持

 

橡(つるばみ)

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  • 和名・・・クヌギ
  • 学名・・・Quercus acutissima
  • 属名・・・ブナ科コナラ属
  • 花期・・・4〜5月
  • タイプ・・.・落葉高木

秋には2cm程の大きなドングリが実る落葉樹です。

つるばみ染めの染料として、樹皮やドングリの殻が使われてきました。

万葉集では6首が登場します。

『紅はうつろふものぞ橡のなれにし来ぬになほしかめやも』・・・大伴家持

 

つぎね

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  • 和名・・・ヒトリシズカ
  • 学名・・・Chloranthus japonicus
  • 属名・・・センリョウ科チャラン属
  • 花期・・・4〜5月
  • タイプ・・.・多年生宿根草

春に白いブラシ状の小花を付ける山野草です。

つぎねはフタリシズカのことを指すという説もあります。

万葉集には一首詠まれています。

『つぎねふ山背道を人夫の馬より行くに己夫し…….(長歌)』・・・作者不明

 

 以上、万葉集に詠まれた植物たちを紹介してきました。

たまには大和言葉や和歌に触れ、古来の日本に思いを馳せてみるのもいいですね。

 

記事・・・飛田亮

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庭好きなら知っておくべき日本の偉人・夢窓疎石を読み解く!

突然ですが皆さん、夢窓疎石(むそうそせき)をご存知でしょうか?

鎌倉時代末〜南北朝時代〜室町時代初期に活躍した禅僧です。

日本庭園の歴史を辿っていると必ず名前が出てくる人物ですが、この人めちゃくちゃ凄いんです。

何が凄いって京都の天龍寺や西芳寺(苔寺)、南禅寺南禅院などの名園を作庭した張本人ですし、あの金閣寺・銀閣寺の庭園も夢窓疎石の影響を色濃く反映しています。

今京都で人気のある庭園たちは、彼がいなければ存在しなかったといっても過言ではありません。

今回はそんな日本庭園を語るうえでは欠かせない。いや、日本人なら知っておくべき夢窓疎石について紹介していきます。

夢窓疎石の生涯

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1275年に伊勢に生まれ、少年時代は甲斐に移って平塩山で修行し真言宗や天台宗を学びます。

18歳の時に東大寺で受戒し、20代の頃に京都建仁寺で禅宗を学びその後鎌倉の禅寺に移ることに。

鎌倉の建長寺で、正統な中国禅を教える元の渡来僧・一山一寧のもとで頭角を現し一躍トップに躍り出ます。

しかしなぜか建長寺を離れ、日本的な禅を教える鎌倉万寿寺の仏国国師こと高峰顕日のもとで学び、印可を受けます。

その後は各地を放浪し、郷国に帰りもしますが仏国国師が倒れると北条執権政府がそのあとがまとして夢窓を鎌倉に迎えます。

しかし長続きせずまたも遍歴の旅に出て、夢窓が50代のころ鎌倉幕府が崩壊し南北朝時代に突入します。

先が読めない時代になり、南朝の後醍醐天皇からも北朝の足利家からも教えを請われ、7度にわたり国師号を歴代天皇から賜与され、七朝帝師とも称されます。

このような日本史上類を見ない功績を残した高僧で、1351年、76歳で亡くなっています。

夢窓疎石の作庭集

遍歴の旅と共に夢窓が作庭してきた主な庭を紹介していきます。

永保寺庭園

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岐阜県多治見市にある臨済宗南禅寺派の寺院です。

楚音岩という巌をくり抜いて水路を作り、滝を落として池としました。

池の中央には無際橋が架かり、この風景を上方より俯瞰できる座禅石が配されます。

瑞泉寺

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神奈川県鎌倉市にある臨済宗円覚寺派の寺院です。

岩盤を掘って座禅窟をつくり、池を掘る際あえて掘り残すことで中島をつくった「岩庭」として知られています。

恵林寺

山梨県甲州市にある臨済宗妙心寺派の寺院です。

夢窓疎石がつくったとはっきり判明している初めての庭です。

ただし江戸時代に大掛かりな改修工事が入ってしまっているため、当時の姿は見れなくなっています。

南禅寺南禅院

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京都市左京区にある臨済宗南禅寺派の大本山、南禅寺の別院です。

水を引いて滝を落とした池泉回遊式庭園で、後の西芳寺、天龍寺の原型とも言われています。

西芳寺

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京都市西京区にある臨済宗の寺院です。

広大な池泉回遊式庭園で、上段には石が組まれ枯山水となっています。

今では100種類以上の苔が生える苔庭として人気があります。

天龍寺曹源池庭園

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京都市右京区にある臨済宗天龍寺派の大本山です。

嵐山を借景とした池泉回遊式庭園です。

後醍醐天皇を弔うためにつくられ、龍門曝の滝石組には後醍醐天皇を象徴した鯉魚石が見られます。

夢窓疎石の山水思想

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さて、ここからが本題です。

足利直義の質問に夢窓が答えたのをまとめた「夢中問答集」という書が存在します。

その中には夢窓の庭に対する思いが語られている訳ですが、これがかなり興味深い。

夢窓は庭のことをよく山水と呼称します。

山水画で知られる山水ですが、自然全体の景色という意味も含みます。

夢窓にとっての庭とはありのままの自然そのものであり、庭に座禅石を配することで禅の修行のための深山幽谷の世界を自らつくり出してきたのでしょう。

そんな夢窓が、問答集の中で世間に蔓延するいくつかの庭について否定的な描写があります。

簡単にまとめると、皆がやっているようにセオリー通りに築山をしたり、石を立てたり、木を植えたり、水を流すなどして自分では良いと思わず他人に「良い感じ」と言われたくてつくる庭や、

物欲のまま珍しいもの欲しさに奇石奇木をより集めて作る庭は山水を愛しておらず「浮世の塵」を愛しているといいます。

あるいは世間に疎く山水に没頭する風流人がつくる庭でも、求道の心がなければ「妄執に固執し輪廻する基」になるといい、

仏道修行のために山水を頼りにしているものさえも、「仏道」と「山水」を差別しているから真の仏道修行者とはいえないといいます。

では山水に厳しい夢窓が考える真の山水の在り方はなにかというと、

山河大地、草木瓦石、ありとあらゆるものすべてを皆 「自己の本文」だと信じることだといいます。

誠に禅的で難しいのですが、山水とは自分自身であり、ありのままの自分の心がうつるものなのです。

そして夢窓は「山水には得失なし、得失は人の心にあり」と言います。

人は何かにつけて損得で物事を図りがちだが、自然は常にありのままで惑わされることがないという意味です。

この教えを具現化させたものが、天龍寺の曹源池庭園なのだそうです。

以上、夢窓疎石について書いてきました。

他にも書きたい事はたくさんありますが、尺が長くなりすぎるのでこの辺にしておきます。

こういったバックボーンが解ってより楽しめる庭もあると思うので、ぜひ歴史上の作庭家たちにも関心を持ってみてくださいね。

記事・・・飛田亮

庭師とめぐる、庭めぐり〜京都駅すぐの日本庭園・渉成園〜

今回は京都の日本庭園、渉成園(しょうせいえん)を紹介していきたいと思います。

渉成園は京都駅から徒歩10分程の距離にあり、ブラリと気軽に立ち寄れるのが魅力です。

京都洛北の詩仙堂を開いた石川丈山が作庭したと伝えられる池泉回遊式庭園で、駅の近くの割には園内は広くてびっくりしました。

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京都駅前の市街地の中に突如として現れる渉成園。西門が入り口となっています。

アクセスしやすい環境もあってか海外からのお客さんがたくさん訪れていました。

京都の名の通った日本庭園の多くは市外の山の近くにあるイメージが強いので、市街地にあるのも面白く感じます。

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入ってすぐにあるシダレザクラ。

訪れたのは3月の下旬だったので、やっと小さな蕾が膨らみはじめたかな?という具合でした。

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渉成園には、他の庭園ではあまり見られない珍しい木が植えられていました。

上の写真は入口受付前にあった鉢植えです。

緑色をした幹枝に、鋭く長いトゲが特徴です。

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この木は、カラタチというミカン科の植物です。

昔はよく生垣として使われていたそうですが、今では全然目にしませんね。

カラタチは漢字で「枳殻」、キコクとも読みます。

渉成園には枳殻邸(きこくてい)という別名があり、昔はカラタチの生垣で囲まれていたことから名付けられました。

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それにちなんで今でも石垣の前や駐車場の脇に植えられています。

なるほど、こんなにトゲトゲだと泥棒も入る気は失せると思います。

現代であまり見なくなったのは安全面の問題でしょうか。

間違えて生垣に突っ込んだら大ケガしてしまいますからね。

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ちなみに駐車場は遊び心でいっぱいでした。

瓦を使ったモニュメントが見ていて楽しいですね。

しかし石積みに瓦を被せる発想はなかったです。なんだかかわいく感じます。

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西門を入ってすぐに目の前に立ちはだかる高石垣。

石橋に使えそうな長い切石や、礎石、石臼、瓦などありとあらゆるものが詰め込まれています。

天端がガタガタだったり、前面がでこぼこして飛び出ていたりと石積みの基本を全く無視したつくりですが、見た瞬間笑ってしまうような良くも悪くも面白い石積みです。

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こちらは渉成園名物・亀の甲の井戸です。

亀の甲の部分が掘り込まれていて、中心に井筒が埋められています。

亀の形の石組はわりとよく目にしますが、井戸はなかなか珍しいのではないでしょうか。

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園内を流れる小川。

川底の色とりどりの小石と、水面がキラキラと輝いて綺麗でした。

カキツバタが良い感じに群生していて、咲いたらまた一段と美しくなりますね。

園内を流れる水流は琵琶湖疎水からの水が使われ、庭園の南側には印月池と呼ばれる大きな池泉が広がっています。

その印月池ですが・・・

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干からびていました!

池の水が抜かれ、池の底がパリッパリに節理ってました。

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それもそのはず。印月池に浮かぶ北大島にかかる侵雪橋が只今絶賛改修工事中でした。

なんとタイミングの悪い時に来てしまったのか。これではただの回遊式庭園です。

しかし、これも日本庭園における池泉の重要さに気づけたいい経験だったと自分に言い聞かせておきます。

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さて、侵雪橋亡き今北大島に行くにはこの回棹廊を渡っていかなくてはなりません。

中央は唐破風屋根で檜皮葺となっている印象的な木橋ですが、作られた当初は朱塗りの欄干を持つ反橋だったようです。

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北大島から印月池に向かって生える懸崖のマツ。

池があると大分見え方も違ったんでしょうね・・・。

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こちらは塩釜の手水鉢。

鎌倉時代につくられたとされ、渉成園で最も重要な景物の一つです。

全国の塩釜の手水鉢の本歌で石像宝塔の塔身をくり抜いて、手水鉢として使っています。

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こちらは獅子吼(ししく)と呼ばれる滝石組です。

日本庭園の滝石組といえば勢いよく流れ落ちる迫力あるものが普通ですが、湧き出る泉のような風情があります。

渉成園にはこういった地味に珍しい見どころが多いですね。

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このユニークな形をした楼門づくりの建造物は傍花閣(ぼうかかく)。

周りは桜並木になっているため、春にはその名の通りお花見が出来そうですね。

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裏側には蜂に注意と書かかれていました。

Be careful of the beeってちょっと面白いとおもうのは私だけ?

なにげにこの木柵、なぐり仕上げです。美しい。

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モクレン

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ミツバツツジ

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スイセン

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トサミズキ

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ボケ

以上、春の息吹を感じた渉成園でした。

渉成園は地味に珍しいところを見つけるのが楽しかったです。

きっと今頃はサクラが満開で橋の改修も完了しているのでしょうか。

いつかまた池のある時に訪れてみたい日本庭園です。

記事・・・飛田亮

www.gardenporter.com

「間」の美を世界に発信する日本人アーティストたち

皆さん、遅れましたが明けましておめでとうございます。

今年もよろしくお願いいたします。

さて、今回は今年初めの土曜日ブログ(書く内容自由)ということで久しぶりに私の趣味全開の内容にしちゃいました。

その内容とは私の大好きな「間(ま)」についてです。

一年ほど前、日本文化について散々記事を書いていた頃がありましたが、

↓間、日本文化についての記事↓

 

今回はこれらの内容を踏まえたうえで、日本独特の「間」の美を世界に発信しているアーティストたちを紹介していこうと思います。

完全に庭とは内容がかけ離れていますが、まあギリギリ日本文化繋がりだしたまにはこういうのもいいでしょう。(笑)

ここで挙げるアーティストたちは私が実際に出会ったり、見聞きして「間」を感じたアーティストたちです。

中には「え、これは違うんじゃないの?」という意見もあるかと思いますが悪しからず。

「間」の絶対音感保持者を自負する私がピーンときたものには大体あるんです。間が。

ZAZEN BOYS

日本のロックバンド。

2003年、元ナンバーガールの向井秀徳を筆頭に結成されました。

中高生の頃はなんだか訳がわからないけどかっこいいなぁと聴いていましたが、私が旅を通じて日本文化や禅に傾倒していくにつれて聴き方が変わっていきました。

間を二次元で表現すれば山水画。三次元で表現すれば枯山水。四次元で表現すれば能楽。

ならばもし間を音楽で、ロックで表現したらならば・・・?

それがZAZENBOYSなんじゃないかと私は思います。

音の余白がより緊張感(向井曰くキワキワ感)を際立たせ、いつ聴いてものめり込んでしまうような中毒性を放ちます。

浜崎健

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大阪に浜崎健立現代美術館を構える現代美術家です。

私が健さんと出会ったのはアメリカのとある砂漠。

バーニングマンという大きな催しの中でのことでした。

砂漠のど真ん中で赤い野点傘をさし、全身赤い服装に白塗りでゲリラ的に開催されるお茶会。

お茶の中身もウォッカというぶっ飛び具合でしたが、これはまさに現代の丿貫、ならぬ丿健。

このバーニングマンという素晴らしい催しに、日本文化が現代風に姿を変え存在していることに、私は喜びを隠せませんでした。

ちなみに左のギター忍者は私です。(笑)

MIYAVI

2002年に「雅-miyavi-」名義でソロ活動を開始し、現代に至るまで多種多様にスタイルを変えてきたミュージシャン。

彼の奏でる音楽に、というよりも彼のプレイスタイル、生きざまに私は間の美を感じざるはえませんでした。

兎に角、そのスタイルの変貌ぶりを見てみましょう。

ヴィジュアル系時代〜

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出典:https://matome.naver.jp/odai/2141018384046566701

〜極限まで削ぎ落としたサムライギタリスト時代(現代)

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私がまだ小中学生のとき、若気の至りでV系時代のミヤビを聴いていましたが、まさかこんなに変わっているとは思いませんでした。

この前のFNS歌謡祭で改めて目にしたのですが、本当の意味でかっこよくなっていて今は海外でサムライギタリストとして成功を収めています。

大変おこがましいのですが、海外経験を通じて成長した自分と重ねてしまう所があり親近感を覚えました。

欲深いものこそが後に大きく悟れるというが私の持論です。

余分なものを削ぎ落とし、よりかっこよくなったMIYAVI。

これからのさらなる活躍に期待しています。

山海塾

1975年に設立された天児牛大主催の舞踏グループです。

舞踏とは前衛芸術の一つとされ、感覚的な踊りなので定義することは難しいです。

舞踏の思想は、蟹股、短足といった日本人の身体性へのこだわり、神楽、能、歌舞伎などの伝統芸能や土着性への回帰、中心と周辺の視座による西欧近代の超克。

ダンスの定義を拡大しダンスを単なる「動きの芸術」ではなく「肉体の質感の提示」とする。

「自分の胎内でカレイが泳いでいる」「もしあなたの頭が十倍の大きさだったら」「“郷愁”をまっすぐ歩くことだけで表現する」「花火の家族の一家団欒」などといった、禅問答的ともいえる言葉を手がかりに自分なりの方法論で踊りを立ち上げるのが舞踏の作舞法である。

-wikipediaより

舞踏の第一人者である土方巽曰く、「舞踏とは命がけで突っ立つ死体」。

かなり難解そうですが、能楽や日本舞踊の延長線上とすればあながち私が間の美を感じたのは間違いではなさそうです。

パリを拠点とし、海外での評価は非常に高く様々な賞を受賞しワールドツアーも成功させています。

白塗りでうごめく姿はちょっと怖いかもしれませんが、何故か見ていると落ち着きます。

ピコ太郎

最後に紹介するのは、アーティストというかお笑い芸人のこの人です。

ジャスティンビーバーのツイートにより一躍世界中の人気者となったわけですが、なぜここまで人気が出たのか疑問に思いませんか?

漫才などでも「間」が大事だとよくいわれますが、日本の笑いには海外にはない独特なものがあると思います。

間の美とは不足の美とも言い換えることができ、何かが抜けてる不完全なところに日本人は面白さを感じるのでしょう。

それをピコ太郎は出オチともいえる即効性のギャグで、世界中の人が一目見た瞬間に面白いと思わせた。

ジャスティンビーバーの人気のおかげといえばそれまでですが、日本独特の意味不明な笑いが世界に認知されたいい例だと思います。

以上、個人的に「間」の美を感じる日本人アーティストたちを紹介してきました。

あとは上の「かわいい」編で紹介しましたが、BABYMETALなんかにも「間」を感じましたね。

なかなかマニアックな内容かもしれませんが、共感してくれる方がいれば友達になってください。(笑)

これからも「間」を追及し、私も庭を通じて表現していけたらなと思います。

記事・・・飛田亮

これだけは知っておきたい。日本庭園における役石の種類

早いもので新年が明けもう10日も経ってしまいました。

今年の冬はあまり雪が降らず、なんだか暖かく感じます。

寒さが苦手な私にとってはありがたいですが、雪は降って欲しい。

なぜって雪の降り積もった日本庭園が私は大好きだからです。

庭の随所に垣間見える人の作為を白い雪が覆い隠し、白と黒の水墨画のような世界が広がる。

禅味を孕んだ美しさに日本人としての心の琴線が揺さぶられます。

普段は厳つい表情の石たちも、白い帽子をかぶって可愛らしく見えます。

皆さんも雪が積もったらぜひ行ってみてくださいね。

さて、今回紹介するのは日本庭園の役石です。

役石とは決まったある役割を担った石のことで、日本庭園にはたくさんの役石が据えられているのです。

この役石が分かれば庭園巡りもよりいっそう楽しくなると思うので、ぜひ覚えてみてください。

飛び石の役石

・沓脱石(くつぬぎいし)

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出典:http://jagdesigner.seesaa.net/article/205773013.html

縁側に据えられる石で、履物を脱ぐ場となるので沓脱石と名付けられました。

屋内外から出入りしやすいよう他の石より高く、天端が平らな石が使われています。

・踏み込み石・踏み止め石

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飛び石の始点・終点に据えられる石です。

他の石よりも大きいものが据えられることが多いです。

・踏み分け石

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園路の分岐点に据えられる石です。

他の石よりも大きく、少し高めに据えられることもあります。

・刀掛け石

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出典:http://yoshidah.exblog.jp/12175283/

茶室の躙り口に据えられる役石の一つです。

刀を置く棚の下に据えられ、二段になっている特徴的な形をしています。

景石の役石

・坐禅石

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出典:http://muso.to/teienn-zazennisinokeifu.htm

天端が平らで人一人が座れるくらい大きな石です。

禅宗との深い関わり合いが窺い知れます。

・鯉魚石(りぎょせき)

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出典:http://www.geocities.jp/tinkerbell_flowerjp/kannsai1.html

滝石組の役石の一つです。

鯉が滝を上ると龍になるという中国の故事「登竜門」に因み、鯉に見立てた石を滝の下に据えます。

・不動石

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不動石(左)と観音石(右)

出典:http://www.geocities.jp/tinkerbell_flowerjp/kannsai1.html

仏教の不動明王に見立てた石で、同じく観音さまに見立てた観音石と番いで据えられることが多いです。

先の尖った巨石を立てて据えたり、滝石組の役石として据えられることも多いです。

・三尊石

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出典:http://muso.to/teienn-sannzonniwagumisyuu.htm

仏教の三尊仏に見立てた石組みです。

真ん中に背の高い「中尊石」、両脇に背を低めた「脇侍石」を据えます。

つくばいの役石

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・手燭石(てしょくいし)

茶庭において夜の茶事の際、手燭を置くための石です。

湯桶石と対の位置に据えられます。

・湯桶石(ゆおけいし)

茶事の際、湯桶を置くための石です。

手燭石と対の位置に据えられます。

・前石

つくばいの前に置く、手水を使う際に乗る為の石です。

つくばい以外にも、灯篭の前に据える石のことも前石といいます。

鉢前(縁先手水鉢)の役石

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出典:http://www.geocities.jp/sankyo_niwaishi/element1.html

・水汲石(みずくみいし)

茶事の際、従者が手水の水を汲んで差し出すときに足を置くための役石です。

清浄石とは対の位置に据えられます。

・清浄石(しょうじょういし)

水汲石とは対の位置に据えられる立石で、水汲み石との調和を保ちます。

・水揚石(みずあげいし)

茶事において主人が手水鉢に水をあげたり掃除するための石です。

縁側から見て手水鉢の後方に据えられます。

・蟄石(かがみいし)

濡れ縁の下に据えられた役石です。

鉢からこぼれた水が建物にかからないよう水返しの役目があります。

青石が据えられることが多いです。

以上、日本庭園の役石たちを紹介してきました。

ここで紹介したのは序の口で、まだまだたくさんの種類の役石があります。

役石のことを知ればよりいっそう庭園への知識が深まり、興味が沸いてくると思うのでぜひみなさんも覚えてみてください。

記事・・・飛田亮

いまも進化する日本が誇る職人技。庭の魅力を引きだす名脇役たち

庭において最も欠かせない要素を挙げるなら、植物、石、水。

この三要素は絶対に庭とは切り離せない存在ですし、これだけで充分に魅力的な庭が構成できるでしょう。

そして中でも植物。

庭に植物を植えるのは万国共通ですし、樹木一本、花壇一つあるだけで空間が和やかに様変わりします。

さて、我が国日本の庭には植物をはじめとする主要な要素以外にも、庭を彩る様々なものが独自に取り入れられてきました。

それは例えば竹垣だったり、石工品だったりと実用的なものから観賞用のものまで様々です。

そしてそれらは職人たちの手によって今もなお進化し、現代の新たな形が生み出されていることは皆さんご存知でしょうか。

今回はそんな庭の魅力を惹きたてる名脇役たちを、昔からあるものは皆さん見たことがあると思うのでなるべく現代の作例をもとに紹介していこうと思います。

単なる屋根材としてではなく、庭に置いて多種の可能性をもつ瓦。

使わなくなった古瓦を利用して作庭する場面も増えました。

古くから使われてきた素材なのに庭に取り入れるとモダンな雰囲気になるのが不思議です。

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出典:http://blogs.yahoo.co.jp/azumazouen/32275837.html

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出典:http://www.kkan.net/photo/works/landscape/02takahama/01.html

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出典:http://www.yane-savers.jp/blog/archives/1435

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出典:http://uchimurakawara.blog66.fc2.com/blog-entry-146.html

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出典:http://shinhou.jp/tile%20recycling%20gardening.html

心洗われるような鮮やかな緑が魅力の苔。

海外での人気も高く、イギリスのチェルシーフラワーショーでは日本人がつくる苔をふんだんに使った庭が賞を取ったり、ゲリラ的に壁に苔で絵を描くアーティストが活動しているようです。

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出典:http://post.housing-komachi.jp/contens/interior/%E7%8F%BE%E4%BB%A3%E3%81%AE%E6%9A%AE%E3%82%89%E3%81%97%E3%81%AB%E8%9E%8D%E5%90%88%E3%81%99%E3%82%8B%E6%96%B0%E3%81%97%E3%81%84%E8%8B%94/

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出典:https://tabelog.com/rvwr/00013387/diarydtl/27824/

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https://www.instagram.com/p/BHTn9bDgeyp/

竹垣

竹のもつ直線美としなやかさを最大限に活かす竹垣は、現代においても職人によって様々なものが創作竹垣としてつくられています。

その可能性はまさに無限大ではないでしょうか。

https://www.instagram.com/p/BBe9EcVRZ8e/

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出典:http://www.geocities.jp/bangon16/tfirst.html

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出典:http://blogs.yahoo.co.jp/kazuhomusouen/13034096.html

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出典:http://yo-koujuen.jugem.jp/?month=201504

竹細工

庭の趣をぐっと高める竹を使った様々な小道具たちです。

中には竹細工なんてレベルじゃないものもありますが、面白いので載せてみました。

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出典:http://yo-koujuen.jugem.jp/?month=201504

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出典:http://ameblo.jp/matsuri-apple/entry-12013603963.html

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出典:http://s.webry.info/sp/fulaohana.at.webry.info/201004/article_22.html

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出典:http://chikaken.com/gallery/

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出典:http://4travel.jp/travelogue/11123453

https://www.instagram.com/p/BOV3Y_ZleMO/

土塀

土壁や築地塀、版築など日本では昔から様々な土塀がつくられてきました。

昨今は様々な色の土の層が幾重にも重なる版築土塀が人気のようです。

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出典:http://ameblo.jp/kozai-akiba/entry-12078118684.html

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出典:http://www.geocities.jp/azumazouen/page079089.html

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出典:http://www.geocities.jp/azumazouen/page069127.html

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出典:http://www.maruhiro.jp/gallery/sakan24.html

昔はとても身近な存在だった藁。

庭においてはわらぼっちやこも巻き、正月飾りに使われてきましたが、そんな普遍的な藁をアートに昇華させる動きがあるようです。

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出典:http://blog.goo.ne.jp/duke1955/e/8053c14b0e1c2bc188c76bfc0b19d152

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石積み

庭師の石積みは単なる土留めとしてではなく、石の美しさを見出しその庭にあった石選びと積み方が求められます。

熊本地震でも全壊しなかった日本が誇るべき穴太積みは、張り石みたく石の目地がきっちり合わさってはいなくても、えくぼの様な石の表情が活き活きとした美しい石積みです。

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石灯

日本庭園の重要な添景物である石灯篭も、昨今では日本庭園を作る機会が少ないためあまり需要がないかもしれません。

最近では気軽に庭に飾れる小さな石灯りが人気で、香川県では石灯りロードというイベントが毎年行われています。

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出典:http://realjapanproject.com/blog/ishiakari2014.html

以上、庭の魅力を引きだす名脇役たちを紹介してきました。

みなさんも新たな日本庭園の可能性を探ってみてはいかがでしょうか。

記事・・・飛田亮