滋賀県最高峰・伊吹山で出会った山野草たちを紹介します【後編】

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前回に引き続き、伊吹山で見つけた植物たちを紹介していきます。

↓前回の記事はこちら↓

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淡いピンク色の小さな花が可愛らしいイワアカバナ

  • 学名・・・Epilobium cephalostigma
  • 属名・・・アカバナ科アカバナ属
  • 花色・・・白色〜淡いピンク色
  • 花期・・・7〜8月
  • タイプ・・・多年草

葉や茎が所々赤みを帯びていたため、草原の中でかろうじて見つけられたイワアカバナ。

小さな花なので、葉茎が緑色だったら見逃していたかもしれません。

夏の間、淡いピンク色をした可愛らしい花を咲かせます。

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伊吹山固有種のミヤマコアザミ

  • 学名・・・Cirsium japonicum var. ibukiense
  • 属名・・・キク科アザミ属
  • 花色・・・ピンク色
  • 花期・・・6〜8月
  • タイプ・・・多年草

ノアザミの変種とされ、通常のアザミよりも背丈が30〜50cmと低く、棘や毛が多いことが特徴です。

他にもイブキアザミ、コイブキアザミなど伊吹山固有のアザミが数種存在します。

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凛として咲くツリガネニンジン

  • 学名・・・Adenophora triphylla var. japonica
  • 属名・・・キキョウ科ツリガネニンジン属
  • 花色・・・淡紫色
  • 花期・・・8〜10月
  • タイプ・・・多年草

淡い色合いで繊細な花姿ながら、とても存在感のあるツリガネニンジン。

細い茎に釣鐘状の可愛らしい花を咲かせます。

春に出る若い芽は山菜として食べられるそうです。

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段々に花を咲かせるウツボグサ

  • 学名・・・Prunella vulgaris ssp. asiatica
  • 属名・・・シソ科ウツボグサ属
  • 花色・・・紫色
  • 花期・・・6〜8月
  • タイプ・・・多年草

紫色の唇形花を規則的に咲かし、花の形が弓矢を入れる靭(うつぼ)に似ていることから名付けられました。

ハーブとしても使える薬用植物の一面もあります。

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夏の伊吹山の主役・シモツケソウ

  • 学名・・・Filipendula multijuga
  • 属名・・・バラ科シモツケソウ属
  • 花色・・・ピンク色
  • 花期・・・7〜8月
  • タイプ・・・多年草

夏の伊吹山をピンク色に染めるシモツケソウ。

皆この花の群落を目当てにやってきているようでした。

しかし鹿の食害やアカソ等他の植物との生存競争で近年激減し、お花畑という感じは見られなく残念でしたが、まばらに咲いていても美しかったです。

木本のシモツケや、キョウガノコなどと花の雰囲気が似ていますが、葉の付き方や形状で見分けがつきます。

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花を見つけながら歩いていると、あっという間に山頂に到着です。

本当に山の頂上か?と疑ってしまうほどの賑わいっぷりでした。

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頂上の草原と、琵琶湖を望む絶景

広い山頂でも今まで出会った多種多様な高山植物を目にすることができました。

中でも黄色い花のメタカラコウがよく咲いていました。

一休止を終え、絶景を楽しんだら下山します。

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秋に咲くサラシナショウマの群落

  • 学名・・・Actaea matsumurae
  • 属名・・・キンポウゲ科サラシナショウマ属
  • 花色・・・白色
  • 花期・・・8〜10月
  • タイプ・・・多年草

中央登山道も高山植物でいっぱいでした。

1m程の背丈に白い穂状の花を咲かせるサラシナショウマ。

まだ数輪程しか咲いていませんでしたが、この一面の群落がすべて開花すればかなり見応えがあると思います。

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可愛らしい黄花のダイコンソウ

  • 学名・・・Geum japonicum
  • 属名・・・バラ科ダイコンソウ属
  • 花色・・・黄色
  • 花期・・・6〜8月
  • タイプ・・・多年草

葉の形が大根に似ていることから名付けられたダイコンソウ。

花はイチゴに雰囲気が似ています。

もう終わりかけでしたが、かろうじて見ることができました。

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草丈の大きなウバユリ

  • 学名・・・Cardiocrinum cordatum
  • 属名・・・ユリ科ウバユリ属
  • 花色・・・白色
  • 花期・・・7〜8月
  • タイプ・・・多年草

ユリにしては珍しく、ハート形の大きな葉を持つウバユリ。

花が開花すると、葉は枯れていきます。

普通草丈は1m程度ですが、このウバユリは1.6m以上はあって驚きました。

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夏らしい黄花のキリンソウ

  • 学名・・・Phedimus aizoon var. floribundus
  • 属名・・・ベンケイソウ科キリンソウ属
  • 花色・・・黄色
  • 花期・・・6〜8月
  • タイプ・・・多年草

マンネングサのような黄色い花を咲かせるキリンソウ。

葉も肉質で、多肉植物のような様相を呈しています。

アキノキリンソウという植物もありますが、あちらはキク科なので完全な別種です。

以上、伊吹山で出会った山野草たちでした。

本当はまだまだ紹介したいのですが、キリがないのでここら辺にしておきます。

オマケに九合目で頂いた人気のソフトクリームがこちら。

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薬草ソフト(左)とよもぎソフト(右)

薬草ソフトは伊吹山限定!お味の方は・・・ぜひお試しあれ(笑)

山の日も近いことですし、夏休み中滋賀県に立ち寄る際は伊吹山に登ってみてはいかがでしょうか。

記事・・・飛田亮

滋賀県最高峰・伊吹山で出会った山野草たちを紹介します【前編】

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先日、滋賀県の最高峰である伊吹山に登ってきました。

伊吹山は滋賀県と岐阜県の県境に位置し、標高は1377m。

「日本百名山」、「新・花の百名山」にも選定されている人気の山で、薬草の山としても有名です。

280種以上もの薬用植物が自生し、多種多様な高山植物も豊富で「イブキ」の名を冠する植物は20種以上と花の名山ぶりがうかがえます。

特にこの時期は山頂付近の高山植物群が見頃を迎え、大草原に色とりどりの山野草たちが風にたなびく素晴らしい風景が広がります。

山の日も近いということで、今回は伊吹山で出会った山野草たちを皆さんに紹介していこうと思います。

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ここは伊吹山九合目。

もちろん一合目から人力で登ることもできますが、伊吹山ドライブウェイを通れば車で九合目まで登ることができます。

ここから山頂までは大きく2つのルートがあり、緩やかな傾斜を登っていく西登山道(所要時間40分程度)と、階段を上っていく最短コースの中央登山道(所要時間20分程度)です。

私は西登山道で登り、中央登山道で下ることにしました。

恐らくこれが一番楽に楽しめるルートです。

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山の岩肌にも山野草がちらほらと開花していました。

期待に胸が膨らみます。

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西登山道の入り口に生えていたシシウド

  • 学名・・・Angelica pubescens
  • 属名・・・セリ科シシウド属
  • 花色・・・白色
  • 花期・・・7〜8月
  • タイプ・・・多年草

いきなり出会ったのがこちらのシシウド。

山野草の中ではかなり大きめで、最大2m程に成長します。

山頂付近に所々生えていたものは1〜1.5m程でしたが、かなり存在感がありました。

セリ科らしいレース状に見える花を円形に咲かせます。

日本固有種でもある貴重な山野草です。

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登山道はこんな感じです。

足元は岩や砂利で思ったより歩きにくく、途中転んでいる年配の方も見受けられました。

いくら遊びの登山とはいえ、登山靴を履いていったほうがいいです。

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ピンクの花のカワラナデシコ

  • 学名・・・Dianthus superbus var. longicalycinus
  • 属名・・・ナデシコ科ナデシコ属
  • 花色・・・ピンク色
  • 花期・・・7〜9月
  • タイプ・・・多年草

秋の七草のひとつに数えられるカワラナデシコは、昔から親しまれてきた山野草です。

花弁の先端が裂片するのが特徴で、花期が長く初夏から秋まで色鮮やかな花を楽しむことができます。

カワラといえど山の頂きにも咲くんですね。

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鮮やかな紫色のクサフジ

  • 学名・・・Vicia cracca
  • 属名・・・マメ科ソラマメ属
  • 花色・・・紫色
  • 花期・・・7〜9月
  • タイプ・・・つる性多年草

緑の草原に一際目の引く紫の花を咲かせていたのがクサフジ。

花と葉が、同じマメ科のフジと似てることから名付けられました。

小さな花ですが、ビビッドな紫がかなり目立っていました。

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長い紫色の花序のクガイソウ

  • 学名・・・Veronicastrum japonicum
  • 属名・・・オオバコ科クガイソウ属
  • 花色・・・紫色
  • 花期・・・7〜8月
  • タイプ・・・多年草

穂状に長く咲く、紫色のユニークな花はクガイソウです。

丁度見頃で、草原の中にニョキニョキと咲いている様はおもしろく人々の人気者でした。

よく似た種に伊吹山特産のルリトラノオがありますが葉の付き方に大きな違いがあり、クガイソウが輪生するのに対しルリトラノオは十字対生となっています。

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背丈のある黄花が目立つメタカラコオ

  • 学名・・・Ligularia stenocephala
  • 属名・・・キク科メタカラコウ属
  • 花色・・・黄色
  • 花期・・・7〜8月
  • タイプ・・・多年草

草原から一人堂々と顔を出していたメタカラコオ。

1m程の高い背丈と人目を惹く黄色い花でよく目立っていました。

長い花穂は、下から順に咲いていきます。

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クサフジと赤い茎が目立つアカソ

  • 学名・・・Boehmeria silvestrii
  • 属名・・・イラクサ科ヤブマオ属
  • 花色・・・白色
  • 花期・・・7〜9月
  • タイプ・・・多年草

アカソは茎や葉柄が真っ赤な色をしているのが特徴で、伸ばした花茎に白い小さな花を咲かせますが、真っ赤な茎のせいであまり目立ちません。

漢字で赤麻と書き、古くは衣服の繊維に使われていました。

このアカソが、伊吹山頂上でもっと多く見られた気がします。

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白花のヤマホタルブクロ(左)とクルマバナ(右)

  • 学名・・・Campanula punctata subsp. hondoensis
  • 属名・・・キキョウ科ホタルブクロ属
  • 花色・・・白色、紅紫色
  • 花期・・・6〜7月
  • タイプ・・・多年草

ヤマホタルブクロは袋状の花がランプのように俯いて咲くのが特徴です。

普通のホタルブクロとの見分け方は、花期がホタルブクロの方が一か月ほど早いことと、萼の形状に違いがあります。

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穂状に咲く白花のイブキトラノオ

  • 学名・・・Bistorta major var. japonica
  • 属名・・・タデ科イブキトラノオ属
  • 花色・・・白色
  • 花期・・・7〜9月
  • タイプ・・・多年草

伊吹山で初めて発見され、穂状に咲く長い花がまるで虎の尾のように見えることが名前の由来です。

一輪ずつぴょんぴょん咲いているのも可愛らしいですが、群生地では一面が白く染まり迫力があります。

以上で前編は終わりです。

まだまだ紹介しきれないので、また次回に続きを書いていきます。

今が見頃ですので、ぜひ機会があれば伊吹山を訪れてみてください

記事・・・飛田亮

祝・山の日!一度は登ってみたい山野草を楽しめる日本の山9選

8月11日が今年から新たに国民の祝日として制定されました。

その名も「山の日」

海の日があるなら山の日もということで、日本山岳会の方々が推し進めてくれたそうです。

山の日に込められた思いは「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する」

近頃、地震や噴火などでなにかとネガティブな印象を受ける山ですが、もともと日本は山岳信仰、自然崇拝の国なのでこれを機に登山に挑戦する人々が増えればと思います。

さて、そこで今回は完全に私の主観で登ってみたい山をいくつか紹介していきます。

どれもメジャーな山々ですので気になった山があればぜひ登ってみてください。

1.アポイ岳

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出典:http://www.apoi-geopark.jp/event/2014/06/post_93.html

・北海道様似郡様似町

・標高・・・810m

日高山脈最南端に位置し、低山ながらも地質や生態系に特徴のある魅力あふれる山です。

アポイとはアイヌ語で「火のあるところ」という意味で、かつて鹿の狩猟祈願に火を焚いたからだそうです。

国の特別天然記念物にも指定されているヒダカソウはここでしか見れず、他にもアポイキキョウ、アポイキンバイ、アポイトリカブトなどアポイ岳が原産の山野草が多数存在します。

2.早池峰山(はやちねさん)

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出典:http://www.seiyo.org/yama/10/hayachine/sohayachine.html

・岩手県遠野市

・標高・・・1917m

日本百名山にも指定されていて、日本で最も古い山のひとつとして知られています。

高山植物・山野草の宝庫としても知られ、なかでもエーデルワイスの仲間であるハヤチネウスユキソウは人気があります。

百名山に指定されているだけに絶景を望めますが、それなりの準備と体力が必要です。

3.秋田駒ケ岳(あきたこまがたけ)

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出典:http://toby.seesaa.net/upload/detail/image/P1130317-thumbnail2.jpg.html

・秋田県仙北市〜岩手県岩手郡雫石町

・標高・・・1637m

秋田県最高峰を誇る花の名山として知られ、田尻湖を望む絶景を楽しめます。

コマクサ、チングルマなどの山野草の大群落が見られ、他にも様々な品種の山野草が生息しています。

山中には温泉郷もあるので、山野草と温泉に癒されましょう。

4.槍ヶ岳(やりがたけ)

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出典:http://www.club-t.com/theme/hyakumeizan/nagano/yarigatake.htm

・長野県松本市

・標高・・・3180m

北アルプスを代表する日本で5番目に高い山で、日本百名山及び花の百名山にも選定されています。

天を衝く槍のような山頂が登山家に人気ですが、険しい岩場があり初心者には危険です。

様々なルートがあり、日帰りでは厳しく本格的な装備が必要です。

5.霧ヶ峰(きりがみね)

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出典:http://joy-trip.jp/6378

・長野県茅野市〜諏訪市

・標高・・・1925m

「遊ぶ山」の代名詞的存在で、初心者でも気軽に登ることができます。

高原、湿原、大小の湖沼、そして高山植物と見どころ満載です。

夏には一面色鮮やかなニッコウキスゲの群落を目にすることができます。

6.石鎚山(いしづちさん)

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出典:http://kobo-smap.sakura.ne.jp/wordpress/%E5%A4%8F%E3%81%AE%E7%9F%B3%E9%8E%9A%E5%B1%B1%E7%99%BB%E5%B1%B12010-8-19/

・愛媛県西条市

・標高・・・1982m

西日本最高峰の険しい山で、山伏が修験の為に登った山岳信仰のメッカでもあります。

高山植物の種類も豊富で、イシヅチリンドウ、イシヅチボウフウ、イシヅチザクラなど石鎚山系の貴重な植物が見られます。

スリル満点な鎖場のコースもありますが、自信のない方は迂回路もあります。

7.伊吹山(いぶきやま)

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出典:http://find-travel.jp/article/5527

・滋賀県米原市

・標高・・・1377m

滋賀県の最高峰である伊吹山は、薬草の宝庫として知られています。

280種以上もの薬用植物が生息する珍しい環境で、百名山、花の名山としても選定されています。

夏には山頂が色とりどりの高山植物が咲き誇り、たくさんの人で賑わいます。

登山道は草原をひたすら進むという珍しいルートで、9合目までいけるドライブウェイも人気です。

8.剣山(つるぎさん)

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出典:http://www.miyoshinavi.jp/02miru/detail.php?genr=101&uid=SS000068

・徳島県三好市、美馬市

・標高・・・1954m

徳島県最高峰、近畿以西の西日本第二の高さで日本百名山に選定されています。

石鎚山と同じく修験山としても知られていますが、比較的初心者でも登りやすいコースもあるので安心です。

高山植物も豊富で、夏になるとキレンゲショウマの群生を目にすることができます。

9.宮之浦岳(みやのうらだけ)

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出典:http://awl-web.com/wp/archives/88

・鹿児島県屋久島

・標高・・・1936m

九州最高峰の山で、ユネスコの世界遺産に「屋久島」として登録されています。

屋久島にはジブリ映画「もののけ姫」のモチーフといわれる白谷雲水峡や大きな縄文杉、ウィルソン株など見どころがいっぱいです。

ヤクシマと名の付く山野草もたくさんあり、屋久杉、苔、高山植物を楽しむことができます。

以上、私が挑戦したい&再び登ってみたい山を中心に紹介してみました。

ぜひとも山の日に向けて登山の計画をたててみてはいかがでしょうか。

記事・・・飛田亮

 

庭師とのぼる、山のぼり〜まるでアスレチック?滋賀の名山・金勝アルプス【後編】〜

 前回に引き続き金勝アルプス、登っていきます!

↓前編はこちら↓

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 落ヶ滝〜白石峰

落ヶ滝に到着し一休止を終えた私たちは、最も大きな見どころである天狗岩へ、そしてその先にあるこのルート最高峰の白石峰へ登っていきます。

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滝を過ぎた後も、落ヶ滝線は沢渡りがたくさんあります。

というか登山道と沢が同化しています(笑)

梅雨の時期で水量が増しているというのもあるのでしょうが、なるべく防水の登山靴で来た方が無難でしょう。

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まだ実の青いヒメヤシャブシ

パイオニアプランツとして知られるヤシャブシは、比較的どこの山でも見られます。

本種は通常のヤシャブシよりも葉の側脈が細かく多いことからヒメヤシャブシだと同定できます。

黒くなった特徴的な実は、リースなどの飾りとしても使われます。

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急斜面の岩場。濡れた靴だと滑りやすいので、ロープを使って慎重に登っていきます。

ロープからまた違うロープへ移る場面もあり、まさにアスレチックのようなスリルが味わえます。

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岩を削ったような道を登ると分岐点が。これで落ヶ滝線ともお別れです。

私たちは天狗岩を目指すため右のルートへ。

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歩きやすい尾根ルート。

このまま何事もなく天狗岩まで行けるのかと思ったのもつかの間・・・

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岩だらけ!

天狗岩に着く前から、巨岩奇岩の数々でいっぱいでした。

これは楽しい!

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Tさんもご満悦な様子。

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正直ここが天狗岩なんじゃないかと疑ってしまうほど景色のいい巨岩スポットがいくつもありました。

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つる性植物のサルナシ

これから咲くのでしょう、小さな蕾がいくつもなっていました。

サルナシの実はキウイのような味がして、生食やカクテルとしても使われています。

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こちらは前回でも紹介したサルトリイバラ

青い実が赤く色づき始めていました。

サルトリイバラの実、初めて見たかもしれません。

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さあ、天狗岩まであと少し。

険しい巨岩の間をぬって登っていきます。

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岩場はアップダウンも激しく、木に結んである千切れそうなロープで下る場面も。

非常にスリリングです(笑)

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岩場に生えていたナツハゼ。赤黒い実がなっていました。

実は秋に熟し、ジャムとしても食べられます。

また紅葉が美しいため庭木としても人気があります。

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ロープを使わずによじ登るTさん。

ここを登り切れば・・・

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天狗岩に到着です!

といっても天狗岩も登らなきゃ雄大な景色を望めないのでもうひと踏ん張りです。

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この道がかなり狭く険しい!頑張れTさん!

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なんとか無事天狗岩登頂!がんばりました!

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ここで昼休みに。

周りの山々や琵琶湖を見渡しながら食べるご飯は美味しかったです。

ここまでかかった時間は3時間ほど。

予定より早いペースで登れました。

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さあ、白石峰まではまだあと少しあります。

天狗岩で思う存分遊んだら、再び登り始めます。

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岩場の名残を楽しんでいると、動物の頭の形をした岩を発見。

Tさんいわく「カピバラ岩」だそうです。

こんな風に自分お気に入りの奇岩に名前を付けるのも、また来た時に面白いかもしれませんね。

私には馬にしか見えませんが・・・。

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あっという間に天狗岩から離れてしまいました。

今まで自分があそこにいたと思うと不思議な感覚です。

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急に階段が多くなってきました。

この階段を登り切れば・・・

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白石峰に到着!

標高は600m程ですが、いろいろと楽しめたので達成感がありました。

 白石峰〜上桐生駐車場

さて、ここからは下りなのでもう楽勝です。

下りのルートにもいくつか見どころがあるので、道草食いながら気楽に下っていきます。

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これは重ね岩。巨石が絶妙なバランス感覚で重なっています。

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よく見ると仏さまが彫ってありました。

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しばし下る・・・

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10分程下ると、狛坂寺跡に到着。

お寺の跡なのでなにもないと思いきや・・・

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金勝アルプス大きな見どころの一つ、狛坂磨崖仏がありました。

学者の方々が調査に来ていてじっくりは見れませんでしたが、思ったよりも大きく緻密に彫られていて感動しました。

大陸からの石工技術を持った渡来人が彫ったものらしいです。

私はインドのアジャンターやエローラなどの石窟寺院を訪ねたことがあるのですが、この狛坂磨崖仏は大陸の仏教美術に見るアルカイックさと、日本のきれいさの丁度中間にあるような印象を受けました。

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さらに下ると林道にでました。

もう険しい下りもないので、あとはただひたすら歩いていけばゴールです。

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途中で見つけたオオカメノキ。別名ムシカリ。

赤い実がたくさんなっていてきれいでした。

他のガマズミ属との見分け方は、実が夏には赤く熟すことと葉がハート形をしていることです。

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朽木の隙間からベロのようなものが・・・。

恐らくタコスッポンタケの仲間でしょう。

朽木の中を見てみると、卵の殻のようなものから出ていたので確かです。

気持ち悪いけどおもしろい!

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途中、新名神高速道路の真下を通ります。ここまで来ればあとほんのわずかです。

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トンネルを抜けてすぐにある逆さ観音

これはもとは山上にあった磨崖仏が逆さに落ちてきたものだそうです。

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そしてこちらが最後の見どころ、オランダえん堤

明治時代にオランダの技術者を招いて造られた、日本最古の割石積みえん堤で「日本の産業遺産三百選」にも選定されています。

現在もなお機能しているのは巧みな構造技術のおかげで、生きた化石といわれています。

しかしこの時期は家族連れが憩う自然風プールに成り果てていて、近づくこともままならなかったです・・・。

階段状に積まれた鎧積み、もっと近くで見たかった・・・。

以上で終わりです!

金勝アルプスの魅力、伝わったでしょうか?

私もTさんも体力に余裕を残し翌日筋肉痛にもならなかったので、初心者でもそれ程苦にならず十分楽しめる山だと思います。

ぜひ機会があれば登ってみてはいかがでしょうか。

私もまた、秋にでも登りに行きたいと思います。

記事・・・飛田亮

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庭師とのぼる、山のぼり〜まるでアスレチック?滋賀の名山・金勝アルプス【前編】〜

庭もいいけどたまには山もいいよね!ということで今回から始まった庭師とめぐる山登りです。よろしくお願いします。

実は私なかなかの山好きでして、学生時代や旅の最中にはよく山に登っていました。

今まで登ったのは奥多摩や日光の山々、富士山、屋久島などなど。

関西に来てからは忙しくなかなか機会がありませんでしたが、この度久しぶりに登ったので記事にしてみようと思います。

 金勝(こんぜ)アルプスとは?

今回登った金勝アルプスは、滋賀県は琵琶湖の南東、栗東市にそびえる阿星山・龍王山・鶏冠山などの一帯をいいます。

標高は最も高い龍王山でも604.7mと比較的低く、初心者でも楽しめる低山として知られています。

だがしかし!山好きのあなた、低山だからといってスルーしてはいけません。

小川のせせらぎ、一風変わった迫力のある滝、スリリングな鎖場、険しい奇岩の数々、そしてその上から見渡す琵琶湖の絶景。

金勝アルプスは低山ながらも見どころいっぱいで飽きのこない、ワクワクドキドキのアスレチックのような山なんです!

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出典:http://www.city.ritto.shiga.jp/kanko/kanko/1324877145862.html

金勝アルプスには様々なルートがあり、私が登ったルートを黄色いマーカーで示しました。

左上の赤丸から時計回りに登っていくルートで、目安として登りが4時間・下りが2時間となっています。

上桐生バス停近くの駐車場から出発し、落ヶ滝、天狗岩などの見どころを経由し、今回の最高峰である白石峰へ。

そこからは下りで、狛坂磨崖仏、逆さ観音、オランダえん堤などを見ながら駐車場に戻ってきます。

 上桐生駐車所〜落ヶ滝

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大津市内から車で1時間程で到着。

それ程遠くないので、アクセス面でも気軽に登れる山となっています。

駐車場は広く4月〜11月は一日500円です。トイレもありました。

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しばらく舗装された道を歩きます。

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山肌はとにかくシダ植物でいっぱいです。

その中でも気になったのが・・・

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こちらのコシダちゃん。

小さなシダで、二股に分岐して成長するのが特徴的です。

子どものコシダもちゃんと二股になっているのが可愛らしいですね。

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らせん状に花を咲かすネジバナ

実はランの仲間で、小さな花をよーく見ると確かにランの形をしています。

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花木も発見!

今にも咲きだしそうなノリウツギを見つけました。

普通のアジサイよりも遅くに開花し、白い花をピラミッド型の円錐状に咲かせます。

花としてはカシワバアジサイに似ています。

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5分ほど歩くと最初の分岐点にやってきます。

左の道は北谷線、右の道は落ヶ滝線となっています。

私は滝が見たいので右の道へ。

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一気に深山の趣に。

近くに沢があるので、清流のせせらぎを感じながら登ります。

いろんな意味でヒヤッとする沢渡りも増えてくるので飽きることはありません。

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沢の前に横たわる木。土ごと根っこから倒れていました。

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小川の近くに繁茂していたミズゴケ

他の苔と比べ水分を多く含んでいるので、触るとモチモチとした感触。

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水の伝う岩肌を通ります。

奥には小さな滝が。

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他の植物に絡まりながら成長するつる性植物のサルトリイバラ

鋭いトゲがある為猿が引っかかることが名の由来でしょうが、登山道にまでよく伸びているため衣服に引っかかってきます。

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誰かがふざけてサルトリイバラの茎を結んだのでしょうが、それでも枯れずに成長していました。

恐るべき生命力をもっています。

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まだまだ続く沢渡り。

おかげで夏なのにめちゃくちゃ涼しいです。

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岩場も出てきました。ロープを使って登っていきます。

ちなみにさっきから写真に写っているのは一緒に行ったTさん。

荷物を全て私のバックパックに背負わせ、ひとり気楽に散歩に来たかのようなノリで登っています(笑)

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キイチゴの一種。

恐らくナワシロイチゴかクサイチゴでしょう。

残念ながらあまり実は見られませんでした。

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山野草発見!

岩場にはショウジョウバカマが生えていました。

白い花がまだ残っているのを見れてラッキーでした。

さあ、落ヶ滝まであと少しです。

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シダをかき分けて進んでいくと・・・。

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落ヶ滝に到着です!

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なんだか凄くのっぺりしているおもしろい滝です。

一枚岩のようにそびえたつ平らな岩に、勢いよく滝が伝い落ちています。

日本庭園でよく目にする滝石組とはまた違った魅力がありました。

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ちなみに滝の上にはどうしても気になる丸い巨岩が。

これだけでもおもしろいと騒いでいましたが、実はこれから目にする巨岩奇岩のほんの序の口でしかないことを、まだこの時は知るよしもありません。

以上で前編は終わりです!

次回の後編では金勝アルプスのなかでもっとも大きな見どころの天狗岩を中心に紹介していきます。

こんなに手軽にいろいろ楽しめてしまう山はなかなかないので、ぜひ登りに行ってみてくださいね。

記事・・・飛田亮